「バンドリ!」アニメ『BanG Dream! Ave Mujica』8話感想!
「睦ちゃんなんて最初からいないよ」の意味、モーティスが考えている内容、豊川祥子の涙、八幡海鈴のバンド掛け持ち理由などをネタバレ込みで考察!
『BanG Dream! Ave Mujica』8話感想
死にたくない
アニメ『BanG Dream! Ave Mujica』8話では、消えそうになっているモーティスが死にたくないと言っていました。
若葉睦の中で睦ちゃんが主人格となることが増えている状況でも、モーティス人格を消したくない気持ちもあると考察できます。モーティス人格消滅の危機感について、水に溺れて沈む演出を使用していたのもグッときました。
本当にムジカやってたの?
椎名立希が6話で「本当にムジカやってたの?」と言ったのは、椎名立希も自分のバンドをできてない意味だと明かしていました。自分もバンドに向き合っていない部分があったからこそ、八幡海鈴に言うことで自分に対する戒めとして言い聞かせていたのかなと思いました。
椎名立希は高松燈以外のMyGO!!!!!メンバーに対して、自分の意見をぶつけてキレ散らかしていたイメージもあるので、もっと分かり合う方向で動くべきだと思っていたのかもしれません。頭では分かっていても、つい強がってしまうのは人間らしいところで、キャラとしては魅力の1つになっていると思います。
八幡海鈴はそれ以前にメンバーと衝突すらしていないので、椎名立希よりもひどい状況だったと解釈できます。本当にムジカやってたの?=本当にAve Mujicaメンバーと向き合ってたの?の意味であり、人のこと言えない立場だけど、もっとメンバーと向き合いなよ!という気持ちが出ていたセリフだと感じました。
7話で八幡海鈴はCRYCHICの演奏・椎名立希の姿を見ていましたが、椎名立希が言いたいこと・バンドをやる意味などを理解して、嫉妬心もあってAve Mujicaを復活させようとしている印象です。豊川祥子がMorfonicaを見てバンド結成を決意したように、八幡海鈴はCRYCHICを見てAve Mujica復活を決意しているという見方もできます。
信用できない
八幡海鈴は椎名立希にCRYCHICと元サヤするのかと言っていましたが、椎名立希が向き合うバンドはMyGO!!!!!であり、CRYCHICではありませんでした。CRYCHICメンバーだった豊川祥子と若葉睦をAve Mujicaに誘える状況の裏取りをしていた印象です。
八幡海鈴が誘ったことを聞いた椎名立希は、「そりゃ振られるでしょ、海鈴信用できないし」と言っていました。八幡海鈴は祐天寺にゃむと会っている際、信用がない=責任を取ろうとしなかったことだと理解していたので、八幡海鈴が責任を持っていることが豊川祥子たちに伝わらなければ、Ave Mujica復活は難しい状況だと解釈できそうです。
懐かしい・もう一回
豊川祥子が若葉睦とカラオケ店に行って、「懐かしいですわね」と言うシーンもありました。懐かしい=ドリンクバーの使い方がわからなかった豊川祥子が連想されましたが、カラオケ店→ドリンクバーのみ→キャラがいる様子を段階的に映して、『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』のエピソードを思い出せるような配慮が感じられました。
若葉睦がPastel*Palettes(パスパレ)の曲を歌った後「もう一回」と言って、豊川祥子は自然に同じ曲をもう一回歌いたい意味で解釈していました。ところが、若葉睦はCRYCHICをやりたいと言ったので、そっち!?と思ったと同時に、CRYCHIC復活を望んでいるのか!という衝撃もありました!
畳み掛けるようにモーティス人格がやらないと言いながら現れたので、忙しいな!とツッコミながら見ていました!豊川祥子はモーティスが出てきたことをすぐに飲み込んで、冷静に話していたのも面白かったです!
睦ちゃんなんて最初からいないよ
モーティスが「睦ちゃんなんて最初からいないよ」と言う場面も描かれていました。これはモーティス人格が生きたいと思っていること・睦ちゃん人格を消そうとしている意思の表れ、他の人格1つの価値を相対的に下げてモーティス人格の優位性をアピールする意味が考えられます。
あるいは、睦ちゃん人格は育っていない段階があった過去も指している気がします。若葉睦は無数の人格を元々持っていて、一つ一つの人格は存在が確立されていなかったので、モーティス人格・睦ちゃん人格と呼べるほどではなかったと解釈できます。
小さな人格の集合体が若葉睦であり、今のようにモーティスと睦ちゃんの二大人格が入れ替わるレベルではなく、月ノ森女子学園幼稚舎の面接や日常生活などの場面別に様々な役を降臨させていた印象です。母親・森みなみは若葉睦が3歳になったときの誕生日パーティーで演じ分けていることに気づいていますが、若葉睦の多重人格・演じ分ける性格は生まれつきだったと考察できそうです。
モーティスや睦ちゃんはたくさんある役の1つだったところ、ギターに出会って睦ちゃんという意識が特に肥大化して、モーティスは睦ちゃんを助ける役目・サブ的なサポート役で生き残り、他の人格は消えた様子でした。若葉睦の中では、どの人格がメインに成長するかわからないデスゲームをしているイメージで、結果的に睦ちゃん人格がメインに固定化されていった側面もありそうです。
化け物を作り出した犯人は豊川祥子
モーティス&睦ちゃんという化け物は豊川祥子が作り出したエピソードもありました。若葉睦がバンドに誘われてギターに出会って睦ちゃん人格が大きくなり、豊川祥子に付いていきたい気持ちがあるのが睦ちゃん人格だと思います。モーティス人格は豊川祥子に反発する気持ちをケアする役目、ストレス緩和・自己防衛機能としての人格という印象です。
二重人格のことはモーティスから豊川祥子に言っていたので、モーティス人格が生き残るために、睦ちゃん人格を助ける役目を奪わないでほしいと主張していた気もします。
豊川祥子は睦が苦しみ続けることを望むということなのかとモーティスに確認して、モーティスはそうだけどそうじゃないと答えていました。①そうだけど=睦ちゃん人格が苦しんでこそモーティス人格の役目が生まれること、②そうじゃない=モーティス人格として睦ちゃんを助ける役目を出している状況の意味だと解釈できます。①は入口・存在自体、②は中身・実際の行動という見方もできますが、皮肉が効いているシーンでした。
黒い影・涙
モーティス&睦ちゃんがお互いにいらないと言い出して、睦ちゃんから黒い影が出てくる描写もありました。以前とは逆に睦ちゃんが喰らう側になったと解釈できそうです。怪物を出して喰らう描写がなかったのは、重複回避の引き算をしたか、画面に映せないレベルの襲い方をしたのかもしれません。
豊川祥子が涙を浮かべていたのは、モーティスと睦ちゃんの二重人格を作った責任を感じていたか、激しく感情が動く人間を目の当たりにして、人間になる意味を痛感していたと考察できます。7話挿入歌・CRYCHIC「人間になりたいうたⅡ」の歌詞「息をして涙する 人間になりたい」も連想されました。
八幡海鈴の母親・翼と同化
八幡海鈴がプロテインを飲んでいるときに、海鈴の母(声優:渕上舞)と映像通話をする場面も描かれていました。家系的に太りやすい体質で、体型に気を付けている可能性もありそうです。
洋服のやけ買いをした後に買い物袋を持って、壁にあるブランドデザインの翼と同化していたシーンは爆笑しました!クールな八幡海鈴がギャグ・ネタ的なポジションになる意外性があり、無表情なところがシュールな印象でした!
電話・無人島
祐天寺にゃむが八幡海鈴の電話に出るシーンもありました。無視できたのにわざわざ電話に出たのは、Ave Mujica復活ルートも選択肢の1つに入れているからだと感じました。
森みなみと会って若葉睦のことを聞いたのもあり、若葉睦の演技には叶わないと改めて痛感し、将来に不安を感じている気もします。断った舞台の仕事は純田まなに決まり、代わりはいくらでもいる芸能界の厳しさに気づいていると思います。
昨日好きでも今日飽きたと思われる危険性について、1話で豊川祥子に言ったこともありましたが、自分がそうなるかもしれないと危機感を持っているという印象も受けます。
無人島にいると言っていたのは、無人島に何もないイメージ=祐天寺にゃむが空っぽに近い状況の比喩表現、あるいは「ムジ」の共通部分からムジントウ=ムジカを思わせる言葉という解釈もできそうです。
バンド掛け持ち理由
八幡海鈴が最初のバンドでメンバー全員にボイコットされて、仕切り過ぎたことから、リスクヘッジでバンドの掛け持ちをするようになったことも判明。仕切り過ぎないようにした=責任を取ろうとしなかったことに繋がって、今度はAve Mujica復活の阻害要因になっているのが何とも言えない気持ちになりました。
仕切り過ぎたままの方がAve Mujica復活の近道だった可能性もありますが、それだと反省・改善していないことになるので悩ましい部分です。仕切り過ぎないようにした過去があって、責任を持って自分から行動を起こすようになっているのは、新たな壁にぶち当たって修正を繰り返している状況だと思うので、成長が伺える展開でした。
八幡海鈴は1つのバンドに注ぎ込んだ後に複数バンドの掛け持ちをするようになっていますが、若葉睦はたくさんあった人格から睦ちゃん・モーティスの2つに絞られているので、数の増減で逆方向になっているのも面白いと感じました。
ギター・本物
八幡海鈴がモーティスにギターを教えていたのは、睦ちゃん・モーティスのどちらでも対応できるようにして、Ave Mujica復活に備えている印象でした。
本物になると言っていたのは、ギターが弾けることでワンランク上の存在になれる意味だけでなく、睦ちゃん人格をサブに降格させてモーティスをメイン人格=本物にする意味も含まれていたと考察できます。
三角初華が心配
三角初華は八幡海鈴から送信されたAve Mujicaに誘うメッセージを見ているようなシーンがあり、次回予告では座り込んでいました。浮かない表情でどこか寂しげだったので、嫌な予感がします…。
祐天寺にゃむは将来に不安を感じて、再度Ave Mujicaの活動をする可能性もありますが、糸が切れたようになっている三角初華はどうなるのか気になります…。
8話感想まとめ
アニメ『BanG Dream! Ave Mujica』8話では、八幡海鈴の過去エピソード、モーティスと睦ちゃん人格の攻防などが描かれていました。
八幡海鈴はどのようにAve Mujicaを復活させるのか、モーティスはギターを練習して睦ちゃんから本物の座を奪うのか、三角初華は大丈夫なのか?など気になるポイントが多数あるので、9話も要チェックです!
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