『寄宿学校のジュリエット』94話のネタバレや感想に加え、試合&「マジヤバプロメテウス火山」の元ネタや意味を徹底考察しています。94話記事は、濃い目の考察アリです。
また、元ネタと思われるギリシャ神話についてや、各ペアで3年監督生が2年監督生に教えたことは何か?という考察、その他にも「10個の見どころ」をご紹介しています。
はじめに
本稿は『寄宿学校のジュリエット』94話ネタバレ感想考察記事ですが、「正確には69話(94幕)」です。これは別マガ時代は「○幕」、週マガに移行してからは「○話(○幕)」としてストーリーが進んでいることから来ています。
本稿では、便宜上、94番目の話数ということで「94話」として記述していますので、ご了承いただけますと幸いです。
それでは、94話のネタバレストーリーから見ていきましょう!
『寄宿学校のジュリエット』94話ネタバレストーリー
前回のネタばらしからスタート
93話で、3年監督生は2年監督生に、体育祭エキシビジョンマッチの勝負を申し込んでいました。94話の冒頭では、これに至る裏話が描かれています。
なんと藍瑠が、白猫の3年監督生(ケット・サイベル・レックス)に頭を下げていることが判明しました。3年監督生が引退する前に、2年監督生に教えておきたいことがあると、藍瑠は言います。
口で伝えられる事ではなく、実際に感じ取ってもらいたい「何か」があるようです。監督生らしい事も、兄らしい事もしてやれなかったと、言葉を続ける藍瑠・・・。
なお、体育祭エキシビジョンマッチの作戦として、まずは悪役に徹するように指示を出していました。
ダリア・ウォールゲーム序盤戦
さて、体育祭エキシビジョンマッチ当日、「ダリア・ウォールゲーム」を繰り広げる監督生一同。
93話ラストでは、レックスがボールを取っていました。94話では、そのレックスが、物凄い勢いでゴールを目掛けて突進していきます。
これを見たアメリアは、「マジヤバプロメテウス火山」と言っています(笑)。
そこへ、スコットが登場して、レックスと話し始めます。どうやらスコットが「スコシア」になっていたときに着ていた服は、レックスからもらった服だったようです。ここで、スコシアの記憶が戻ったことも判明しています。
そんなこんなで、スコットが時間稼ぎをしているうちに、露壬雄・ぺルシア・蓮季が追いつきます。ここで、レックスは、ケットにパスをしています。その後、ケットが華麗に露壬雄を抜き去ります。
セコンド登場!?
そこへ、アビが立ちはだかりますが、ソマリがくっついています(笑)。ソマリは、応援しているつもりですが、邪魔になっている模様です…。
ここで、ケットは、アビに精神攻撃を仕掛け、アビは落ち込んでいます。しかし、ソマリが励ましたことで、持ち直しています。なお、司会は、ソマリのことを「セコンド」と表現しています(笑)。
その後、司会のアメリアと朱奈が、アビとソマリについて、女子会のような雰囲気で話しています。これに突っ込んでいたのは、ハッキリと描かれていませんが、髪型などから察するにおそらく晃葵でした。
使用不能となったボール
ケットはアビの心が折れていないことを確認すると、奥義「バニシングボール」を披露します。かっこいい技に思えた次の瞬間、ボールがタマなだけに、あの場所にボールを隠していました…(笑)。ケットらしいですね!
その後、味方のサイベルがボールを蹴り上げ、ケットは負傷しています(笑)。サイベルは、ボールが汚染されて使用不能になったと言って、新しいボールを申請しています。使用不能は、別の意味も含まれているのでしょうね…。
悪役を演じる3年監督生(1名を除く)
ボールを交換し、今度はサイベルとペルシアのシーンが描かれていきます。サイベルは、ペルシアを弱いと言って、見事に悪役に回っています。
その後、胡蝶にボールが渡り、蓮季と対峙します。胡蝶は蓮季に対して「最近影薄い」と指摘し、蓮季は「手李亞のほうが目立っている」ことを指摘しています。
次は、露壬雄と手李亞のシーンが描かれますが、手李亞は、露壬雄の悪い所なんてないと言っています。
そして、胡蝶から藍瑠へとボールが渡り、玲音とのシーンが描かれます。藍瑠は「玲音の悪い所は、自分を信じ切れない所」と指摘しています。
ラストは、露壬雄と藍瑠が対峙して、露壬雄の後ろからペルシアがボールを奪って、終わりとなりました。
エキシビジョンマッチ(試合)の意味とは?「マジヤバプロメテウス火山」の元ネタを考察!
ここでは、エキシビジョンマッチ(試合)の意味や、アメリアが言っていた「マジヤバプロメテウス火山」の意味を考察しています。
プロメテウスは、ギリシャ神話の神
まずは、「マジヤバプロメテウス火山」に含まれている言葉である「プロメテウス」について知っておきましょう。
プロメテウスは、ギリシャ神話での「火の神」です。プロメテウスが、天上の火を人間に与えたことで、人間は火を使うようになります。人間は、プロメテウスのおかげで、今まで知らなかった「火」を知ったのですね。
また、プロメテウスは、人間のために知恵・技術・文化を与え、文明発展のために、自分の身を犠牲にした存在としても知られています。
ちなみに、プロメテウスは、人間に「火」を与えた件で、「山」にまつわる逸話もあります。
「マジヤバ+プロメテウス+火+山」
ここでは、「マジヤバプロメテウス火山」の構造を確認しておきましょう。
「マジヤバプロメテウス火山」という言葉の後半は、「プロメテウス+火+山」という構造になっています。『プロメテウスは、人間に「火」を与えた件で、「山」にまつわる逸話もある』ということが関係していると思います。
前半の「マジヤバ」の部分は、94話での使われ方となる「レックスがマジでヤバい!」という意味ですね。
3年監督生は、2年監督生に「大事なもの」を教える
さて、それでは、先ほどご紹介した逸話を『寄宿学校のジュリエット』に当てはめてみましょう。
3年監督生は、2年監督生にとっては先導者と言えます。引退を前に、3年監督生は、2年監督生に「大事なもの」を教えるため、あるいは気づかせるために、このエキシビジョンマッチをしています。
方法としては、悪い所を指摘することで、それに気づかせ、改善を促進するような方法を取っていると考えることができます。
94話だけでは、明確な指摘を受けた2年監督生と、そうでない人物が混在していたような印象ですが、最終的にはそれぞれが様々な形で「何か大事なもの」を、3年監督生に教わるように思いますね。
なお、「悪い所を指摘する」という方法とは別の方法が、今後描かれる可能性もあります。
そして、ここで学んだことを、2年監督生は、新監督生としての活動に活かしていくのでしょう。
「火」=根源となる一番大事なもの=新監督生としての基本的な心構え
ここでは、先ほどご紹介した逸話に出てきた、「火」について考察しています。
先ほどご紹介した逸話の中に、プロメテウスが人間に「火を与えた」話がありましたね。これは、3年監督生が2年監督生に「大事なものを教えた」と考えることができます。
「火」は、「何かをするための大元・根源となる存在」ですよね。例えば、煮込み料理などをするためには「火」を使います。
これから、2年監督生は、学園生活で様々な活動をしていくでしょうから、まずは基本的な心構えとなる「一番大事な根っこの部分」は、非常に重要になってきます。何事も、基礎が大事ですよね。
そこで、3年監督生は、2年監督生に対して、「一番大事な根っこの部分」を、エキシビジョンマッチで教えていると考えることができますね。
3年監督生が教えた「大事なもの」とは?6組の各ペアごとに考察!
ここでは、3年監督生が2年監督生に教えたものや、それぞれのやりとりを簡単に整理しておきましょう。ファグマスターからファグに教えているペアもいる点が特徴的です。
■レックス×スコット
この2人は、ロリータ女装ポジションの継承を感じ取れるやりとりがありました(笑)。また、スコットが物申していたシーンも印象的です。
レックスの教え・伝えたかったこととしては、おれのポジション頼んだぞ!ということなんでしょうかね(笑)。
■ケット×アビ
ケットは、アビの好きな所を挙げた上で、ダメ出しをしています。代表になると言っていたのに、代表になれていないことや、ぺルシアと違って世界を変える器がないのでは?と指摘しています。
ケットの教えとしては、有言実行しろ!器のあるペルシアを見習いなさい!と考えることができますね。
なお、ケットの言い方も秀逸でした。相手の好きな所を挙げた上で、ダメ出しをしています。これは、誰かに物申すときの言い方としては効果的ですね。
もし、ケットの発言に裏メッセージが含まれていたとしても、アビは気づいてなさそうですが…(笑)。
■サイベル×ペルシア
サイベルは、「あなたの実力はこんなものですか?弱くてがっかりです」と指摘しています。サイベルはペルシアのことを、ある程度認めた上で、わざと、けしかけているのでしょう。
実力があるにも関わらず、その実力を発揮し切れていない点を指摘しているような気がします。
サイベルの教えとしては、あなたが持っている実力をもっと遺憾なく発揮しなさい!と考えることができますね。
■胡蝶×蓮季
胡蝶は、蓮季に対して「最近影薄い」と指摘しています。一方、蓮季は「手李亞のほうが目立っている」と言っていましたね。
胡蝶の言うように、蓮季は序盤では多くの登場シーンがありましたが、最近は出番が少ないですね…!手李亞よりも登場シーンが少ない立場としての、警告だったのでしょうか(笑)!
胡蝶の教えとしては、ややパンチに欠けますが、もっと登場して新監督生としてがんばれ!ということなのかもしれませんね。
このシーンは、大事なものの指摘よりも、かわいさに主眼が置かれていた印象です。「指摘」としてはパンチが弱い気がしますので、今後の展開があるのかもしれません。
■露壬雄×手李亞
手李亞は、「露壬雄君の悪い所なんてない」と言っていました。手李亞の教えとしては、悪い所はないから、そのままの方向性でこれからもがんばれ!と解釈することができますね。
ところが、藍瑠やケットは、まだ露壬雄は気づいていないと指摘していました。おそらく個人としてはOKでも、「新監督生全体としてはNG」ということなのかもしれません。すなわち、「チーム力・連携レベルの低さ」を言いたいのかもしれませんね。
あるいは、手李亞は露壬雄に好意を持っている立場なので、悪い所はないと思っていますが、藍瑠やケットからすれば、個人レベルとしても悪い所があると思っている可能性があります。
この2人は「元監督生代表」ですので、代表の立場からすれば、「新監督生代表」を務める露壬雄には、まだまだの部分があるのでしょうね。
■藍瑠×玲音
藍瑠は、「玲音の悪い所は、自分を信じ切れない所」と指摘しています。玲音は、黒犬と白猫が仲良くすることに自信が持てず、両者を分断する方向で動いてしまい、監督生総選挙で暴挙に出ていました。
そんな失敗があったからこそ、これからは自分を信じてがんばれ!と、藍瑠は伝えたいのかもしれませんね。藍瑠は、悪い所をズバリ指摘していますので、藍瑠の教えが一番わかりやすいですね。
図表整理
ここまでのことを、図表にまとめると、以下のように整理できます。
『ギリシャ神話』 | 『寄宿学校のジュリエット』 |
プロメテウスは、神。 | 3年監督生は、2年監督生にとっては先導者(神)。 |
プロメテウスは、人間に「火」を与えた。 | 3年監督生は、2年監督生に「大事なもの」を教えた。 |
人間は、プロメテウスのおかげで「火」を知った。 | 2年監督生は、3年監督生のおかげで「大事なもの」を知った。 |
プロメテウスは、人間のために、「自己犠牲」をした。 | 3年監督生は、2年監督生のために、試合で「悪役」に回った。 |
プロメテウスは、人間のために、「知恵・技術・文化」を教えた。 | 3年監督生は、2年監督生のために、「大事なもの」を教えた。 |
人間は、プロメテウスから教わった「火」や、「知恵・技術・文化」を元に、「文明発展」していった。 | 2年監督生は、3年監督生から教わった「大事なもの」を元に、「新監督生として活躍」していく。 |
※「大事なもの」が、指摘・教えとしては甘い人物がいます。
これは、3年監督生から2年監督生への指摘・教えを最低限に留め、あとは自分で気づくことを望んでいると考えることができますね。
そう考えると、「指摘を最低限に留めたこと自体」が、「基礎を教わったら、あとは自分で考えて、発見・応用・挑戦していきなさい!」という「教えそのもの」になる可能性があります。
『寄宿学校のジュリエット』94話感想・考察【10個の見どころ】
上の考察でご紹介してきた内容の他にも、『寄宿学校のジュリエット』94話にはたくさんの見どころが詰まっています。
そこで、是非注目してほしいシーンや、面白いシーンなどを「10個の見どころ」に分けてまとめてみました。
①ギリシャ神話の織り交ぜ方が面白い
1つ目は、先ほどご紹介した、3年監督生が2年監督生に「大事なものを教える」というストーリーは、ギリシャ神話に元ネタがあると思われる点や、そのヒントの織り交ぜ方が面白いという点ですね。
アメリアが「マジヤバプロメテウス火山」と言っていたシーンは、朱奈も突っ込んでいたように、「コメディ要素」として、ストーリーに織り交ぜられています。
3年監督生が2年監督生に「大事なものを教える」というストーリーの元ネタのヒントが、「マジヤバプロメテウス火山」という部分に隠されていた点が面白いと感じました。
また、気づいた人はそれも含めて面白く、気づかなくても面白いという構成になっています。(元ネタやヒントは、あくまでも考察です。)
②最初のページの対比がかっこいい
2つ目は、最初のページの対比がかっこいい点です。
93話では、「黒の○○さが 学園を○○導く――。」と書かれ、黒犬側の3年監督生が最初のページを飾っていました。
94話では、「白の○○さが 学園を○○導く――。」と書かれ、白猫側の3年監督生が最初のページを飾っています。
この黒と白の対比がかっこいいと思いましたね!文字はもちろん、威厳ある3年監督生が、それぞれ勢揃いしており、中身に入る前にシビれましたね!
○○の部分や、それぞれのかっこいいイラストは、是非誌面でチェックしてみて下さい!これは、一見の価値がありますよ!
③監督生らしい事も、兄らしい事もしてやれなかった
3つ目は、藍瑠が「監督生らしい事も、兄らしい事もしてやれなかった」と言っているシーンです。
読者としては、藍瑠は「監督生らしい事も、兄らしい事もしている」と思いますけどね!弟の露壬雄も、兄・藍瑠の背中を見て、何かを感じていたと思いますね。
このシーンは、普段弱さを見せない藍瑠なだけに、非常に印象深いシーンでした。
④スコシアの記憶を取り戻した理由を考察
4つ目は、スコットが、スコシアの記憶を取り戻していたシーンです。93話でスコシアの記憶を失っていたはずのスコットでしたが、記憶を取り戻しています。
それは、なぜでしょうか?一つの可能性としては、「レックスのポジションを受け継ぐ」ということを示唆しているのかもしれませんね!
⑤ケットが舌を出している
5つ目は、ケットが舌を出しているシーンですね。オチャメさも表現されたイラストに注目です。
⑥久しぶりに見れた「あの2人のボケとツッコミ」
6つ目は、ケットが最低な場所にボールを入れて、サイベルが蹴っ飛ばしていたシーンです。
ケットがボケて、サイベルがツッコむ光景が久しぶりに見れて、ほっこりしましたね(笑)!
⑦前髪アップが可愛すぎる!
7つ目は、胡蝶やサイベルの前髪が、アップになっているシーンですね。ジャンプしているシーンや走っているシーンがあったので、デコ出しの2人を見ることができました。
可愛すぎるので、是非、週刊少年マガジン誌面でチェックしてみて下さい!
⑧登場頻度についてツッコみ合う2人
8つ目は、胡蝶と蓮季が、お互いの登場頻度や存在感を指摘し合っていたシーンです。
登場頻度や存在感について、作中の人物自らが言っているところが面白いですね!蓮季や胡蝶の登場シーンが、もっと見たいゾ?お願いします(笑)。
⑨可愛すぎたあのコマ
9つ目は、手李亞が「露壬雄君に悪い所はない」と言っていたシーンです。このコマが、とにかく可愛すぎるので、要チェックです!
⑩司会でもあの人には「様」づけ
10個目としては、朱奈が司会をしていても、露壬雄のことを「露壬雄様」と言っていたシーンですね。司会を務めている最中でも、露壬雄を「様づけ」で呼んでいる点が、朱奈らしいですね!
まとめ 次回も楽しみ!
『寄宿学校のジュリエット』94話のネタバレストーリーや感想に加え、エキシビジョンマッチ(試合)&「マジヤバプロメテウス火山」の元ネタや意味を考察してきました。
また、元ネタと思われるギリシャ神話についてや、各ペアで3年監督生が2年監督生に教えたことは何か?という考察、その他にも「10個の見どころ」をご紹介してきましたね。
93話で「3年から2年への手向け」の内容が気になっていましたが、どうやら、自分たちの悪い部分や弱い部分に気づかせるところに、その意図がありそうな気がしますね。
まずそれに新監督生が個人レベルで気づき、その後、新監督生が一丸となって3年監督生を倒していきそうな予感がしています。
次回95話の展開が楽しみですね!また、94話での「3年監督生の攻めターン」と、95話での「2年監督生の攻めターン」の対比にも注目したいですね!
本稿でご紹介した詳しいシーンは、是非、週刊少年マガジンの誌面で確認してみてくださいね!以上、『寄宿学校のジュリエット』94話についてでした!
■『寄宿学校のジュリエット』12巻が発売中!2019年2月15日に解禁済!
露壬雄が川で溺れて記憶喪失になったため、露壬雄の記憶が戻るようにペルシアたちが奮闘するストーリーが展開されています!
■前回93話、次回95話についての記事もチェック!
寄宿学校のジュリエット93話ネタバレ感想考察!会議に乱入した理由は?【10個の見どころ】
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