『ウマ娘 シンデレラグレイ』天皇賞(秋)でタマモクロスがゾーン・領域展開へ。13話場面カット、第1クールの総合評価や熱い名言シーンも掲載。
シンボリルドルフ・マルゼンスキー・ミスターシービーの領域シーンはアニメと漫画の違いも考察。
『ウマ娘 シンデレラグレイ』タマモクロスが領域《ゾーン》覚醒
アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』第1クール最終回・13話「日本一」が2025年6月29日に放送!天皇賞(秋)でタマモクロスとオグリキャップの芦毛対決が展開され、タマモクロスが領域《ゾーン》に入り、1着をもぎ取っている。放送後には、タマモクロスの領域《ゾーン》覚醒シーン映像が公式YouTube「ぱかチューブっ!」で公開!




タマモクロスが領域展開をするシーンの前には、おっちゃんや母親との過去を思い出し、強くなってかっこいいところを見せ、日本一になる約束を再確認している。そして自分の壁を突き破り、壁の瓦礫が壊れる演出の中でタマモクロスが領域に入る。力強い輝きと稲妻の効果音、《白い稲妻》を白→い→稲→妻のように一文字ずつ出す演出にも鳥肌が立つ名シーンだった。


皇帝シンボリルドルフは「ようこそタマモクロス」と言い、タマモクロスのカットが映し出される中で「領域《ゾーン》へ」と続けて発言。領域展開の経験者側としてタマモクロスの実力を認め、時代を作る新しいウマ娘の覚醒を待っていたと言わんばかりの表情と声も印象的だった。

タマモクロスの領域を見たオグリキャップは、懸命に追い上げるも圧倒されてしまう。中央で勝ち続け、スパートしてからは必ず前に出てきただけに、最強ウマ娘・タマモクロスの存在感を見せつけられる様子が残酷だった。

オグリキャップを献身的にサポートしてきたベルノライトもこの表情で驚く。オグリキャップと共にカサマツから中央に移籍し、誰よりも近くで支えてきただけに、前を走るタマモクロスの領域展開=オグリキャップのピンチ到来に衝撃を受けている様子が伺える。

タマモクロスのトレーナー・小宮山勝美は、タマモクロスが領域展開した様子に期待の目を向け、手を合わせて勝利を願っている。普段は後方から追い込むスタイルのタマモクロスが、天皇賞(秋)ではまさかの先行スタイルで走ったことで、魂を抜かれたように「えぇぇーー!!」「あばばば…」と12話で驚いていた面白シーンとのギャップも感じられる。

オグリキャップを中央で指導してきたトレーナー・六平銀次郎は焦りを隠せない。普段は自信やユーモアを感じるキャラだけに、この緊迫した表情が印象的だった。北原穣が中央のライセンスを取得するまで預かっている立場でもあり、連勝続きのオグリキャップに立ちはだかるタマモクロスを見て、複雑な想いがあったことが伺える。
以前に観客席で六平銀次郎が小宮山勝美の後ろにいたシーンは、オグリキャップがタマモクロスの後ろを走る展開とリンクしているようにも感じられた。
オグリキャップの母親は、幼少期のタマモクロスがカサマツで住む物件が見つからなかった様子を以前見ていたが、天皇賞(秋)を走るタマモクロスの姿を見て気づいていたので、別シーンとの繋げ方や対比なども印象に残った。



マルゼンスキーとシンボリルドルフが2人でいるカットから、マルゼンスキー・ミスターシービー・シンボリルドルフの順番で領域《ゾーン》に入っている単独カットもあった。レジェンド級のウマ娘が放つ独特のオーラや風格が出ていたと思う。
漫画では右上のコマでマルゼンスキーが「すごい集中力」と言っているシーンがあり、左上に領域シーンが配置されていた。中段右でシンボリルドルフが「時代を作るウマ娘は必ずこの領域に入る」と言い、その左に領域シーンが来ている。ミスターシービーの領域シーンは左下にある。
アニメは話し手・シンボリルドルフのセリフを印象付けるように、最後の3番目にシンボリルドルフの領域シーンが来ていると考察できる。漫画は左右で対応する構図の強調だと解釈でき、アニメと漫画の特性に合わせた演出だと感じた。
マルゼンスキーは漫画で左目から光が出ているが、アニメでは右目の前に来ている光がわかりやすいカットになっている。ミスターシービーは漫画で右向きに走り、前方トップ部分から風が流れる絵だったが、アニメは左向きで緑色に輝く無数の光が周りを囲う演出。シンボリルドルフは漫画で斜め左の手前側に走る様子、アニメは右向きで炎が燃えるようなエフェクトが出ている。
同じシーンでもアニメと漫画で逆側の別角度から映すアングルによって、左右の見せ方が完成するといった解釈もできる。これはクロスメディアコンテンツとしての魅力を感じる演出だと思う。
第1クール総合評価・名言シーン
『ウマ娘 シンデレラグレイ』は心を奮い立たせてくれる熱い名言やハイクオリティのアニメ映像などが高く評価できる神アニメ。オグリキャップが二回目のスパートをするシーンやタマモクロスの領域展開などは、もう無理・限界だと思うことも一踏ん張りしてみようと思える内容で、勇気をもらえる名シーンが多く描かれていた。
カサマツ時代にオグリキャップがフジマサマーチに言い放った「おまえには負けん」のセリフ、勝てば中央・負ければ東海ダービーを目指すレースでは北原穣が自分よりもオグリキャップの未来を思って「走れ!」と叫ぶシーン、勝つ寸前にオグリキャップが「勝っちゃうよ…?」と言って北原穣が「…勝てば良いんだよ」と背中を押す場面、北原穣が新しく中央のトレーナーになる夢を見つける展開なども激アツだった。
足が悪かったオグリキャップは走るだけで幸せと思う状態から、悔しさを知って勝ちにこだわる心境の変化も印象に残った。癒されるデフォルメイラストに切り替わるシーン、オグリキャップを当初いじめていたノルンエースが古参オタクのように変わる様子も面白かった。
中央に来てからはヤエノムテキ達が登場し、天皇賞(秋)でタマモクロスと激突。連勝続きのオグリキャップにとってタマモクロスは高い壁となるが、決着後の会話でまた走ろうと約束し、良いライバル関係だとわかるシーンになっていた。第1クール最終回でオグリキャップが負ける結末は衝撃的とも言えるが、第2クールへの期待に繋がる終わり方という見方もできる。「芦毛は走らない」と言われていた常識を覆す芦毛対決は、今ある常識を疑い、新しく何かに挑戦しようと思える熱い展開だったと思う。
第2クールはジャパンカップ
2025年10月から放送開始となるアニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』第2クールティザーPVも公式YouTubeで公開。
第1クールはオグリキャップが地方から中央に行って活躍し、最終回でライバル・タマモクロスの強さを感じる展開だったが、第2クールは日本から世界の視点に広がっていく。ティザーPVでは国際招待GI・ジャパンカップに集う海外のウマ娘たちが登場しているので要チェック!
(C)久住太陽・杉浦理史&Pita・伊藤隼之介/集英社・ウマ娘 シンデレラグレイ製作委員会
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