獣心のカタナ打ち切り理由・つまらない考察&最新刊最終5巻

獣心のカタナ打ち切り理由・つまらない考察&最新刊最終5巻

漫画『獣心のカタナ』打ち切り理由・つまらない考察&最新刊最終5巻情報。

『獣心のカタナ』打ち切り理由・つまらない疑惑をネタバレ考察し、連載終了日&最終5巻発売日なども掲載。

漫画『獣心のカタナ』連載終了

『獣心のカタナ』は週刊少年マガジン2023年48号から連載開始し、同誌2024年41号で連載終了した完結漫画。連載期間は2023年11月1日から2024年9月11日まで。

タイトル『獣心のカタナ』の読み方は、じゅうしんのかたな。作者は『SAMURAI DEEPER KYO』『CODE:BREAKER』の上条明峰先生。公式漫画アプリのマガジンポケットに加え、Kindleなどの各電子書籍サイトでは、冒頭の無料試し読みもできる。

ストーリージャンルは、十二支×異能力バトルのサバイバルファンタジー。あらすじは、卯の帝・指宿が12民族の威信と存亡を懸けた代理戦争「祭」に出場する獣刀士を探していく内容。アクションシーンの美しい線、十二支と連動したキャラ設定、熱い信念を語る名言なども魅力的。

最終回40話は、祭が中断を余儀なくされた後の話で、卯の獣刀士である日出丸・神足・路暴・寿詞・蒼君たちの現在などが描かれて連載完結となっている。

打ち切り理由・つまらない考察

■打ち切りの可能性
前提として漫画『獣心のカタナ』は打ち切りなのか。全40話の少なさ、駆け足で進む急展開などを重視すれば、打ち切りっぽい印象を与えている。最終回は堂々完結といった告知はなく、表紙未登場&掲載の順番も後ろの方だったので、打ち切り漫画のような雰囲気は感じられた。

■平成と令和
『獣心のカタナ』打ち切り理由として、平成・1990年代のノリなどが令和・2020年代の読者に届かず、本誌の読者投票で人気を獲得できなかった懸念がある。それに比例して、単行本の売上や累計発行部数が伸びずに打ち切りとなった可能性も考えられる。

平成のノリは、男が女を護る展開などが挙げられ、どこか懐かしい雰囲気を感じた。ただし、キャラデザは令和の漫画らしいイラストであり、戦闘描写はド迫力の中に美しい線の一本一本が光る作画になっていた点は高く評価されるべきである。

■十二支・民族設定
『獣心のカタナ』は十二支の民族がいる中で、メインの「卯」以外はあまり掘り下げが無かった。祭に出場する獣刀士は1等~5等の等位があり、卯の獣刀士以外の各5人に関するエピソードは全て描かれていないので、もったいない気もする。また、十二支の設定に魅力を感じることができなかった場合、『獣心のカタナ』はつまらない漫画だと判断してしまい、離脱した可能性もある。

ただし、作者の中で十二支の設定はしっかり組まれていたはずであり、その魅力を伝える途中で『獣心のカタナ』の打ち切りが決まり、全て描き切る前にやむを得ず急展開を余儀なくされたパターンも考えられる。

そして、卯の獣刀士となったキャラクター5人は他民族が4人も交ざっている。十二支だと神足は辰、路暴は戌、寿詞は卯、蒼君は酉の民族。日出丸は十二支ではない伝説の民族・獅子。それぞれが仲間になる過程や戦闘シーンで特性などを見ることができたので、少なくとも卯の獣刀士メンバーは味方にすることで内側から描いたという見方もできる。

■神氣
『獣心のカタナ』のキャラクターは神氣と呼ばれる必殺技・奥義を使用する。日出丸(獅子)は闇、神足(辰)は水、路暴(戌)は雷、寿詞(卯)は木、蒼君(酉)は火属性の神氣を披露していた。

こうやって文字にして各キャラの属性を並べれば整理できるが、毎週最新話を読んでいる時はそれぞれ単発で出てくるため、十二支に対応する属性は誰が何だったかな…?と思うことがあった。十二支の時点で古典的な要素があり、属性まで出てきて混乱した場合は離脱の原因となり、『獣心のカタナ』の打ち切りに繋がった可能性はある。

ただし、神氣を発動した時に雷や水の描写をつけた方が視覚的にわかりやすく、それを描く以上は雷の神氣・水の神氣と名称をつけた方が頭に入りやすいと思う。技の固有名詞は厨二心をくすぐられる魅力もある。

■獣刀士
卯の獣刀士として集まった5人のうち、寿詞は卯の民族なので、卯を背負って戦うことに納得できる。他4人は卯の土地や民族に対して直接の因果関係が無いのに、卯を代表して戦うことになった。

日出丸は卯の帝・指宿を嫁にすると突然言い出し、指宿が卯のために動いていることを理解して、卯の群れを護るようになる。神足は辰のための利用、路暴は日出丸に負けたことがきっかけ、蒼君は日出丸の研究目的だった。

日出丸が他メンバーを仲間にする基準は自分が認めた人=護るものがある人で、卯の帝・指宿は直接の判断に絡んでいない。指宿に対する尊敬・忠誠心が熱いわけではないと指摘できるので、それで卯の獣刀士を務める点に疑問が生じた場合、『獣心のカタナ』はつまらない漫画だと感じてしまった可能性がある。

ただし、卯の獣刀士は不在だったので、指宿は祭に出場して卯を護るために、人数確保が急務だったことに留意する必要がある。忠誠心があっても弱ければ卯の民族は護れないので、日出丸が認めた強さを持った獣刀士を仲間に迎えたという解釈もできる。

■先の展開
『獣心のカタナ』打ち切り理由として、先の展開が予想できるストーリーも挙げられる。卯の獣刀士5人を集めて、祭に出場して卯が護られることは想像できたので、物語に深みを感じられずに離脱した読者が出た可能性はある。

卯の獣刀士5人は、伝説の猫を滅ぼした獅子・日出丸を筆頭に、明らかに強いメンバーが集まっている。祭に出れば勝ち残るだろうと感じてしまう要素はあったと思う。しかし、実際は祭が中断を余儀なくされ、結果的に卯の平和が続いている。戦った上で王者が決まる形ではなかったので、意外性のある結末が面白いと感じた。

■祭エピソード
祭の第1戦目は陰之組と陽之組に分かれて各2民族が離脱するルールだったが、卯が総攻撃で狙われて、いきなり最終決戦のような雰囲気になっていた。『獣心のカタナ』が打ち切りでなかった場合、トーナメントバトルなどで丁寧に掘り下げることができたと思うが、この急展開ぶりは既に打ち切りが決まった後のまとめ方だと思った。

39話では乱入してきた獅王丸に対抗するため、各民族の神氣を束ねる展開も描かれていた。本来の祭どころではなく、それぞれが協力してラスボス的なキャラに立ち向かう流れは、もう終わりは近いと感じた。次の40話は祭が終わった後の時間軸で、エピローグのような最終回だったので、打ち切りによる連載終了という印象が強く出ていたと思う。

■打ち切りでない可能性
『獣心のカタナ』が打ち切りでないと解釈した場合、最初から必要な分だけ描く計画だった可能性もある。ストーリーは無駄がなく、キレイに終わっているので、とても読みやすいと思う。大きな伏線は広げずに、短いスパンで伏線張りと回収を繰り返していた印象もあり、未消化部分や矛盾点も特に見当たらないことから、計算された全40話だと感じた。

あるいは、途中で打ち切りが決まったため、何話で誰を仲間にして、何話で祭に出場という尺を考えてキレイに終わらせた可能性もある。毎週最新話を楽しく読んでいたので、『獣心のカタナ』が打ち切りのような終わり方になったのは、とても残念である…。

最新刊最終5巻

『獣心のカタナ』最新刊・最終5巻の発売日は2024年11月15日。描き下ろしページも収録。連載完結後は、単行本で何度も読み返していきたい。

漫画『獣心のカタナ』
作者:上条明峰
出版社:講談社
話数:全40話
巻数:全5巻

単行本発売日
1巻:2024年1月17日
2巻:2024年4月17日
3巻:2024年6月17日
4巻:2024年8月16日
5巻:2024年11月15日

■書籍情報
漫画『獣心のカタナ』書籍ページ

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