アニメ『オッドタクシー』9話感想記事です。
アニメ9話の感想付きネタバレストーリー、後見人の法律解説に加え、ドブを狙撃した者の正体、水が怖い小戸川と前世、ストックホルム症候群、財団法人、小戸川の両親についての考察などをお届けしています。
オッドタクシー9話ネタバレ感想・考察
ヒーローの憂鬱
オリジナルアニメ『オッドタクシー』9話「ヒーローの憂鬱」の冒頭では、小戸川宏と大門弟が電話をしていました。ドブの証拠を見た大門弟は、まだ大門兄を悪者とは信じていない様子でしたね。
そして、小戸川は友人がさらわれて 芝浦の埠頭に行くことを伝えています。様々なやりとりがあり、大門弟は目をつぶることに…。
それから小戸川が樺沢にメールを送り、ドブが芝浦の埠頭に来ることを教えて、本物のヒーローになるように伝えています。小戸川は樺沢にネットだけでなく、リアルのヒーローになるチャンスを与えていたとも言えます。
口コミ
9話では、キャバ嬢の玲奈と樺沢がベッドで寝ているシーンもありました。樺沢の信者でもある玲奈は、悪い口コミ・噂を樺沢に伝えています。ここで、樺沢が言い返してきたため、玲奈がビンタをしていました。
樺沢は悪い口コミが当たっていたため、つい強気な態度を取ってしまったのかもしれません。玲奈は悪気が無かったように見えましたが、実はヤノ側の指示で故意に悪い口コミを伝えていたとも考察できます。
カーチェイス
小戸川とドブが埠頭に向かうシーンでは、後ろからワンボックスカーが登場し、カーチェイス状態になっていました。運転席に乗っていたのは、服・耳・仮面などから田中だと考察できますね。前話の流れだと、ヤノの可能性が高いような雰囲気でしたので、田中だったことには驚きました。
田中は銃で小戸川のタクシーを撃っていましたので、完全に命を狙っている様子でした。その後、白猫がいたので小戸川が車を回転させています。小戸川はOP映像などから、猫には特別な感情を抱いているとも考察できますね。
そして、田中が小戸川のタクシーを避けた反動で別の車にぶつかり、車がオシャカになっていました。田中は執念深く、恨みのレベルもMAX以上になっていると考察できますので、再び小戸川を襲ってきそうですね…。
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水が怖い・前世
9話では、水が怖いと小戸川は感じており、前世は溺死だった可能性などを語る場面もありました。水が怖いのは東京湾の事件などに関わっているか、水関連の事故に巻き込まれたとも考察できます。
もしくは、小戸川は思い込みを真実だと認識しているような雰囲気もありますので、何かがトリガーとなって 水が怖いと思い込んでいる可能性も考えられます。
前世については、想像力豊かな小戸川が冗談を言っている雰囲気でした。妄想癖があるという見方もできますが、どうも怪しいですね。
過去回には 小戸川が溺れる夢を見ているようなシーンもありましたので、本当に一度溺死しているのかもしれません。仮に溺死していた場合は、転生者・ゾンビなどとして蘇ったことになりそうです。他には、見つかった遺体(前世)と知能が分離し、知能部分のみが今の体(現世)に憑依しているパターンも考えられます。
あるいは、溺死しそうになって助かり、記憶喪失になっているパターンも考えられます。ところが溺死寸前の記憶は、トラウマのような形で潜在意識に刻まれているので、たまに脳裏に浮かんでいるのかもしれません。
バトル
ヤノのアジトがある埠頭で、関口とドブが肉弾戦を展開する場面も9話内にありました。その隙に小戸川が柿花を連れて帰っています。
ドブ VS 関口 のバトルは ドブが勝っていましたが、幹部クラスのドブ と 舎弟の関口では やはりドブの方が強いこともわかりましたね。舎弟が殴られたヤノは 平常心ではいられないはずですので、どういう動きを見せるのかが気になります。
狙撃者の正体
9話では、ドブが何者かに撃たれるシーンもありました。ここで、射撃者は誰か?というのが気になりますね。前提として、そのキャラが 郊外の埠頭でドブを撃つには、ドブが埠頭に現れることを知っている必要があります。それを知っている候補者は、大門弟・樺沢・田中の3人が考えられます。以下より4つのポイントに分けて、狙撃者の正体を考察していきます。
①まずは、ドブの居場所を知った経緯・背景。大門弟は小戸川との電話、樺沢は小戸川からのメールで知っています。田中はスマホの充電が切れていない限りGPSで小戸川のタクシーの場所は特定できますので、同乗していたドブの居場所もわかると考察できます。
②次に、撃った理由・動機。大門弟は悪を懲らしめたいと思っている正義感の強い警察官ですので、一度は小戸川に目をつぶると伝えたものの、やはり気になって現れたと考察できます。大門兄の無実を証明するために、ドブに会いにきたとも解釈できます。
樺沢は以前からドブを捕まえると言っていましたので、本物のヒーローになるために現れたと言えます。実際に樺沢は姿を現していましたが、ドブが撃たれた直後に反対側から登場しています。よって、素早く移動しない限りは無理だと指摘できます。
さらに、ドブから銃を持っているかを訊かれた際に、樺沢は首を横に振っています。これは、素直に銃を持ってないと解釈できますので、やはり考えにくいですね。
田中は同乗者のドブも邪魔な存在として認識した場合が考えられます。ただし、車はカーチェイスで壊れていますので、別の車を手配するかタクシーを拾うなどしない限りは考えにくいと言えます。また、ドブではなく 小戸川本人を狙った方が早いと指摘できますので、撃った可能性は低い印象です。
③そして、洋服(袖)・肌(手)の色にも狙撃者のヒントがありました。狙撃者の洋服は青色で、肌は白色でした。狙撃者 と 各キャラが普段着ている洋服・肌の色は、以下の通りです。
洋服(袖) | 肌(手) | |
射撃者 | 青 | 白 |
大門弟 | 青(警察官服) | クリーム |
樺沢 | クリーム | 青~緑 |
田中 | 青(パーカー) | グレー |
色は大まかなイメージです。洋服は大門弟・田中が青系で共通しており、袖部分のみでは絞ることができません。肌色は一番近い色を挙げると、大門弟ですね。普段の明るい場所ではクリーム系でも、狙撃した暗い場所なら白っぽく見えていたと考察できます。
もっとも、普段の洋服・肌色が違うキャラでも、別の洋服を着て手袋をすれば誰かを特定できませんので、決め手として何かが足りない気もします。
④そこで、銃の腕前が補強材料になります。狙撃者はドブを一発で仕留めています。これは、プロの警察官である大門弟だと考えることもできます。樺沢は小心者な性格と、銃を持っていない点が否定材料です。
田中はカーチェイス時に何度も撃って外していますので、銃の腕前は素人だと指摘できます。したがって、狙撃者は大門弟の可能性が高いと考察できます。
配信者卒業
9話では、樺沢がドブにシメられていました。落とし前として、車・お金などをドブにあげることになり、配信・オンラインサロンなどをやめると言っている動画もアップしています。
樺沢はネットのヒーローになって夢を見たものの、結局は現実を突きつけられていました。ドブは樺沢にアドバイスをする場面もあり、見捨てていない雰囲気が好感でしたね。また、自己肯定感などに関するセリフが名言でしたので、印象に残りました。
ストックホルム症候群
小戸川がストックホルム症候群と言うシーンも9話で描かれていました。ストックホルム症候群とは、誘拐などの被害者が生存戦略として加害者に好意を抱くこと。借金の件が絡んで 白川がドブと恋愛関係になったのも、これが影響していると小戸川は言いたかったと考察できます。
その本心は、白川をそこまで追い詰めたドブを懲らしめたい と思っている可能性があります。あるいは、小戸川は過去の出来事が影響して 悪の根絶をしたいと考えており、今回出会ったドブも対象にしているのかもしれません。両親、死にかけた事故なども絡んでいる気がします。
もしくは、白川を見て自分もギリギリまで頑張ってみたいと思い、ドブの件にこだわっているとも考察できます。何らかの疾患、白川への恋愛感情が関係しているのかも気になりますね。
後見人の法律解説
9話では、剛力と 小戸川宅の大家さんが話す場面もありました。小戸川は窓が割れた件などもあり、迷惑が掛かるから引っ越すと大家さんに伝えていたみたいですね。また、大家さんは小戸川の後見人であることも判明。以下より、①大家さん②小戸川③予備知識に分けて、それぞれ考察していきます。
①大家さんが法定後見制度の成年後見人だとすると、大家さんは小戸川の生活・療養看護・財産の管理に関する事務などをしていることになります。また、家庭裁判所に財産目録などを定期的に提出しなければなりません。
そして、小戸川が引っ越すということは、後見人としても様々な事務が発生します。大家さんが困っていると言っていたのは、こういった事務も背景にあるからだと考察できます。
②小戸川本人に関しては、精神上の障害により事理弁識能力を欠く常況にある者(民法7条)ということになります。これは 認知症・知的障がい・精神障がいなどにより、判断能力がないのが普通の状態にある方を意味しています。
そうすると、法律上は小戸川もそれに該当していると言えます。小戸川はむしろ逆の印象もありますので、実際は何かのカラクリが隠れている場合も考えられます。
③なお、後見の他にも保佐・補助があります。本人に自己の財産を管理・処分できない程度に判断能力がない状態の場合、後見人が選任されます。一方で、本人に判断能力がある場合には その程度違いで保佐人や補助人が選任されます。
▼後見・保佐・補助の違い
本人の判断能力 | 左のイメージ | |
後見 | ない | × |
保佐 | 著しく不十分 | △ |
補助 | 不十分 | 〇 |
上記以外 | 十分 | ◎ |
9話で後見人が登場したことは、法律・福祉的な観点がありました。これにより、小戸川を優しく見守る気持ちが芽生え、社会派アニメの方向も見出しているところが惹き込まれましたね。
今後は、小戸川の症状が完治して、後見人不要の状態になる展開もあるのかもしれません。これから、どういう方向に舵取りをしていくのかが気になります。
財団法人
大家さんは財団法人から 小戸川が一生住める家賃を貰っており、小戸川は家賃以上のお金を大家さんに支払っていることも9話で明かされていました。小戸川は他人に頼らずに、自分で生活していこうとしているところが推せますね。一方で、後見人の大家さんにとっては債権債務関係が複雑化しているとも言えます。
財団法人については、小戸川を保護するために 家賃を先に支払うことで 居住権を確保している印象もあります。一方で、小戸川を悪い意味で継続的に監視・研究している可能性も考えられます。裏に黒幕が存在し、別の目的のために動いている気もします。
家・両親
9話では、小戸川が小学生の頃から1人で住んでいることも明らかになりました。現実は1人暮らしでも、小戸川はイマジナリーフレンド(空想の友人)との2人暮らしの感覚だったとも考察できます。
さらに、小戸川の両親は行方不明ではなく、死亡していることも語られています。これは、①小戸川が両親は行方不明だと思い込んでいる場合、②死亡を知りつつ剛力に嘘を言っていた場合に加え、③大家さんが財団法人に圧力を掛けられて嘘をついていた場合なども考えられます。
そして、小戸川が前に住んでいた家は秩父にあることも判明。次回予告では剛力がその家に行っている雰囲気でしたので、そこで新事実が明かされそうな予感です。
オッドタクシー9話ネタバレ感想・考察まとめ
『オッドタクシー』9話のネタバレ感想・考察をお届けしました。
9話では、ドブが何者かに狙撃されるシーンがあり、小戸川には後見人がいたことも明かされていました。前世・溺死というワード、財団法人の存在、小戸川の両親など、気になる部分も多かったですね。
小戸川の症状はどうなっているのか、財団法人は何かを企んでいるのか、小戸川が以前住んでいた家に何かヒントがあるのか。謎がどう繋がるのかを楽しみにしつつ、ぜひ10話以降も視聴継続していきましょう!
© P.I.C.S. 小戸川交通パートナーズ
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