漫画【推しの子】16巻ネタバレ感想&特装版の特典、表紙キャラは誰か、発売日や予約状況などを掲載。
【推しの子】最新刊・最終巻となる16巻は、星野アクアがカミキヒカルを巻き込んで死亡するシーン、ニノが事件の真相を明かす内容などを収録。
教唆犯の犯罪を法律的に解説し、星野ルビー死亡回避や黒川あかね変装の伏線、ニノが目論んでいた内容、星野アクアの本心などもネタバレ込みで考察。
【推しの子】最終16巻発売日・表紙情報
人気漫画【推しの子】最終16巻の発売日は2024年12月18日。週刊ヤングジャンプでは、2024年11月14日発売・2024年50号で完結している。
16巻表紙キャラは星野アクア&星野ルビーの母親で、B小町のセンターだった最強で究極のアイドル・星野アイ。右手を上げて、左手でピースをしているイラストになっている。
特装版特典・予約状況
【推しの子】16巻は特装版のSPECIAL EDITIONが登場。特典・仕様はキラキラ箔押し加工のカバー、推しブックステージ、キャラクター&デコレーションシール。特装版の値段は1,980円、通常版は990円(税込)。
【推しの子】16巻特装版の予約売り切れ状況は、発売前日の2024年12月17日時点で、ゲーマーズオンラインショップでは販売終了。アニメイト通販では一次入荷分が売り切れ、二次入荷分(12月下旬予定)は予約できる。Amazon・楽天ブックスでの特装版、各店舗での通常版や電子書籍も予約可能になっていた。
何話まで収録
【推しの子】16巻は153話「フィクション」から166話目となる最終話「星」まで収録。本編のボリュームが多いだけでなく、描き下ろしエピソードが合計24ページも収録される。
16巻ネタバレ感想・考察
153話
漫画【推しの子】最終16巻収録の153話では、株式会社メディアEYES(アイズ)代表取締役・神木輝(カミキヒカル)が、映画「15年の嘘」はフィクションだと言っていた。
映画内のカミキヒカルと星野アイは気持ちが通じ合っていたが、実際はカミキが一方的に依存し、アイは愛していないと解釈。カミキへの復讐がアイの願いなら、受け入れる意向を示していた。
しかし、アクアはフィクションではないと指摘。アクアに託したDVDや映画の意味は、カミキを社会的に消す方向の復讐ではなく、本当はアイがカミキを愛していたことを実感させる方向の復讐と感じた。
命の重みに押し潰されそうになっていたカミキは、アイがいれば耐えていけると思っていたが、アイから会わない方が良いと言われるシーンもあった。これも本当は好きだからこそ、わざと突き放して、カミキが命の重みに押し潰されないようにしてあげたという印象があった。
154話
【推しの子】154話では、アイが妊娠したと言って、カミキは結婚を申し出るが、アイは拒否していた。アイはカミキが命の重さに押し潰されそうになっていたことを感じ、カミキを愛せないと嘘をついている。
「私達」(=アイと子供)が居なくなればカミキはきっと大丈夫だと判断していたのは、子供がいれば命の重みが増えてカミキをもっと苦しめるので、お腹の子供と一緒にカミキから離れることでカミキに負担がかからないようにしたと解釈できる。
アクアに対するDVDでは、アイが本当はカミキとずっと一緒に居たかったこと、カミキは愛をよくわからないアイが初めて愛したいと思った人で、カミキが迷っているなら救ってほしいことも明かしている。
そうとは知らずに、カミキはアイに少し怖い目を見て、自分の絶望を理解してほしかったと考え、菅野良介(リョースケ)にアイの住所を教えていた。カミキがアイの本心を理解していれば、アイは生きていた可能性があり、後からあの時はカミキが苦しんでいるからわざと別れたと打ち明ける世界線もあったかもしれない。
映画はアイからの時を超えたラブレターで、アクア達からはアイを理解しなかったカミキに対する復讐ということも判明。カミキは愛されていないと勘違いしていたが、本当は愛があったと真実を知り、何も気づかずに死亡させたことを突き付けることが復讐の中身とも解釈できる。
155話
【推しの子】155話では、カミキがアイの為に自分なりに出来る事をする雰囲気を出していた。158話で描かれたニノとの電話で警察に行く意向を示していたので、罪滅ぼしを想定していたのかもしれない。
アクアはルビーの復讐(映画でアイの嘘を演じる事)が終わったと言うが、言葉を言い直していたので、アクアの復讐は別にあると解釈できた。ルビーが人を許す道を選んだから、それが僕達の答えだと斉藤壱吾には説明していたとはいえ、実際はカミキを死亡させるルートも残っていると感じた。
ミヤコはアクルビにおかえりなさいと言い、2人を抱き締めている。ミヤコがアクアを自慢の息子と言って、静かにアクアが涙を流すシーンも感動的だった。
黒川あかね&アクアが会っているシーンでは、リョースケ・雨宮吾郎・片寄ゆらの死亡にニノが関わっていることも語られている。黒川あかねはカミキだけが事件の黒幕・犯人ではないと気づいていて、推理力や観察力に長けていると改めて実感できるシーンだったと思う。
156話
【推しの子】156話では、MEMちょが週刊誌の記者につけられているシーンがあった。MEMちょは公称20歳・実年齢27歳を気にして、誰かがリークしたのかと不安になっている。
ルビーからは炎上なく芸能界を渡ってきた感性や嗅覚でどうにかならないかと言われ、MEMちょはサバを読んでいたことやアイドルの夢などを語る重大発表配信をしている。ルビーのナイスアシスト、MEMちょの攻めが最大の守りとなる行動力が推せる展開だった。
MEMちょは自称JKから年齢不詳アイドルユーチューバーとなり、ピンチをチャンスに変えるところもグッときた。
157話
【推しの子】157話では、アクア&ルビーが自宅でくつろいでいるシーンが描かれている。仕事や復讐のことから離れてゆっくりする光景は、何気ない日常の尊さが感じられる回だった。
これまでに描かれてきた漫画のコマが大量に挿入されるシーンは、懐かしいと同時に最終章で終わりが近いことも伝わってきた。
料理を作ってミヤコを驚かせることになる場面では、買い出しで変装、ルビーのつまみ食い、そのまま寝てしまうシーンなどで和むような描写になっていた。ここまで穏やかだと、この後に大事件が起こる予感もあった。
158話
【推しの子】158話では、12月25日のクリスマス、B小町ライブツアー最終日の東京公演を迎えている。最後のページでは、アイと同じくライブ前にルビーが何者かに刺されていた。犯人はニノと確信できたが、刺されたのはルビー本人&変装した黒川あかねの可能性があると感じた。
ニノはカミキとの通話で、今さら警察に行って何が許されるのかと言っていたので、ニノが今後も悪の道に進む=ルビーを刺すことの伏線になっていたと思う。さらに、アイが永遠に最高のアイドルで居続ける必要があり、ルビーはアイを超えるアイドル(=アイが最高ではない状態)になっていることを感じていたので、ルビーを消すこと(=アイを最高のアイドルに戻すこと)を目論んでいることも伝わってきた。
ルビー死亡の流れを思わせる描写は、ルビーが死んで思い出にならない限り永遠には輝けないと言っていた場面などがある。死亡すれば永遠に輝く=刺されて死亡ルートに繋げるための要素、あるいはそれらしいミスリードという印象もあった。
一方、刺された側が変装した黒川あかねだった場合、東京公演はいけないかもしれないと言っているシーンが伏線だと思った。ニノがルビーを狙う場所・時間帯を予想して、ルビーの家に張り込んでいるルートも考えられた。
159話
【推しの子】159話では、黒川あかねが防刃ベストとウィッグをつけていたことが判明。ルビーが死亡するルートの可能性もゼロでは無かったので、ホッとした瞬間だった。斉藤壱護はニノを後ろから取り押さえて、ニノがリョースケと付き合っていたことやアイに推し変された辛さを察していた。
ニノはリョースケに死亡するように指示して、アイとは友達になりたかったことも明かしている。黒川あかねは誰がニノ達をそうさせたのかと言っていたが、カミキであることは明白であり、具体的に起こった一部始終も今後語られるのだろうと思う場面だった。
B小町のライブ配信をカミキが見ているシーンでは、アクアがアイの言うようにカミキを救う方法を考えていたが、もう手遅れだと感じていた。カミキを救うのではなく、死に追いやることを予感させる場面だった。
アクアから噓つきと指摘されると、カミキはシラを切っていたが、ここまでくると徹底的にカミキを悪役キャラに設定したのかなと感じた。
160話
【推しの子】160話では、カミキが何も行為をしておらず、ニノやリョースケにアイの話をしたことが語られている。カミキは宮崎の病院までアイに会いに行くべきか迷っている話をしただけ、アイ死亡の日も花束を届けてもらっただけと主張している。
アクアは何もしなかったことが全てで、カミキが実の娘・ルビーの命を狙ったことも指摘すると、カミキは黒目を輝かせて不気味に微笑んでいる。自分の手を汚してこなかったことと連動して、ここでも何も発言せずに表情だけでそれとわかる描写になっていたのが特徴的だった。
一般的に法律の世界では、何もしない=為すべきことをしなかったことが不作為犯として悪いことになる事例があるので、何もしない=悪と考えるのも納得できる内容になっていた。
カミキとアクアが嘘つきの瞳&ルビーが愛の瞳だと対比するシーン、ルビーが一番好きな曲「推しに願いを」をライブで披露する展開もあった後は、アクアがカミキを狙っている。このまま刺してしまう展開は避けられないと感じるシーンだった。
161話
【推しの子】161話では、カミキが未来は永遠ではないと言っていたので、158話でルビーがアイドルは永遠に輝けないと感じているシーンが連想された。カミキは消極的な考え、ルビーは限りがあるからこそ積極的に今を頑張るようなニュアンスも感じられたので、発想の違いはあったと思う。
アクアはルビーの未来はカミキの物でないと指摘した後、有馬かなとの恋愛、姫川大輝と遊ぶこと、ミヤコを母と呼び、黒川あかねに恩を返し、ルビーがドームに立つ姿を見届けたい気持ちも明かしている。しかし、妹の未来を守ることが最優先であり、自らの腹部を刺してカミキを巻き込んで海に転落…。
カミキはアクアが自分を殺すと、ルビーが殺人犯の妹になり、アイドル人生の未来に支障が出るようなことを言っていた。ところが、アクアはカミキが逆上して、刃傷沙汰の末に崖から共に転落死するシナリオで、ルビーを殺人犯の妹にしない=ルビーの未来を守るルートを考えて実行したとも考察できる。
メディアと世間は真実を求めないとカミキが言ったセリフをそのまま返して、論理的思考によってカミキを追い詰める姿も印象的だった。
162話
【推しの子】162話では、雨宮吾郎と思われるシルエットが現れ、無数の手がカミキを海底に引きずり込んでいた。手が1人分以上あったのは、それだけアイ推しだった吾郎としての憎悪の念が出ていたか、カミキを恨んでいる他の人の気持ちが含まれていた可能性もある。
カミキはルビーを殺せば、もっとアイを感じれたと明かしていた。アイを超える存在を消すことで、アイの価値を高める歪な発想だが、カミキも姫川愛梨たちとの関係では被害者なので、何とも言えない気持ちになった。カミキの死は明確ではないが、海中で死亡したと解釈できる。
アクアは妹を守るために転生し、自分の使命を果たせたと感じているような雰囲気で、海底に沈んでいた。一度死亡したのに生まれ変わったと考えれば、2度目の人生は死んでも怖くないといった発想も伺えた。
163話
【推しの子】163話では、天童寺さりなの病気が治って、B小町の新メンバーとして加入後、アイと一緒のステージに立ち、それを雨宮吾郎が応援するifルートになっていた。夢だとしても、雨宮吾郎&天童寺さりなが生きているルートを見れたのは嬉しい展開だった。
生存ルートを幸福に感じるのは、ゴロー&アクアのどっちのものかと、死に際のアクアがツクヨミに質問するシーンもあった。ツクヨミは「君」に他ならないと言い、ゴローの記憶と意思、遺伝的な要因から来るアクアの肉体、2つの視点・役柄があるような説明だった。
強いて言えば両方だが、どっちかという区別は重要ではなく「君」だと言ってあげる様子、ツクヨミにとって子供だったと別れを惜しむ雰囲気も印象に残った。
164話
【推しの子】164話では、アクアが水中で苦しみ、歌が聴こえる気がしたと思っているところで目を閉じていた。その後、アクアの遺体は漁師が発見している。アクアは海で死亡したので、本名である愛久愛海に「海」が入っていることに関係している可能性も考えられる。
ニュースではアクアが被害者・カミキが加害者として報道されていた。カミキが殺人犯ということは、ルビーがカミキという殺人犯の子供となる。読者視点ではアクアがルビーの未来を守った意味が薄れるようにも感じられたが、作品内の世間体は変わっていない前提で進んでいるような印象もあった。
ミヤコや有馬かな達はアクア死亡のことをニュースで知ったように描かれていたのは、なぜ遺族や関係者が知る前に報道機関がニュースにしているのかと思った。警察から情報を仕入れた報道機関がそのままニュースにした場合は、順番が違うだろうと指摘したくなるような場面だった。
黒川あかねはアクアがルビーの未来を守るために動いたことを察して、アクアとならどこへでも墜ちていけたと思っているシーンもあった。アクアの理解者であることが伝わると同時に、遺された未亡人のような雰囲気も感じられた。
165話
【推しの子】165話では、ニノが怖いくらいに取り調べに応じ、容疑者や被害者が多数いたことが明かされている。160話でアクアがカミキを教唆犯と言っていたが、実際にはカミキを殺人教唆で立件できないことも判明。
刑法で教唆犯の要件は、①教唆(そそのかし)行為があり、②それによって正犯者が犯罪意思を生じさせて、③正犯者が実行すること。犯人は殺人行為をした(③)が、カミキは教唆(①)と言えるほどの行為がないという判断だと考察できる。
また、カミキの存在とは無関係に、既に加害者が被害者に対する殺意を持っていた可能性もあるので、カミキによって殺意を抱く因果関係(②)がないという解釈もできる。例えば、リョースケはアイが子供を作ったことに怒り、このとき既に殺意を持っていた印象なので、②の要件を満たしていないと言える。カミキを法で裁けないからこそ、アクアがカミキを死亡させた価値を見出すストーリーにしたのかもしれない。
葬式で有馬かながアクアにビンタをして、ちゃんと好きだと言っていないと泣きながら取り乱すシーンもあった。ライブの日はサイリウムを持って、ずっとアクアを探していたことも明かされ、切なすぎて涙腺崩壊必至の場面だった…。
ルビーは引きこもった後、立ち上がるような雰囲気も見せていた。最愛の兄を失った悲しみは計り知れず、そのままアイドルを続けることができない可能性もあったと思う。しかし、何とか踏ん張っていく流れが感じられたので、アクアが命がけで守ったルビーの未来に光が差す雰囲気がグッときた…。
166話
【推しの子】最終166話では、ルビー達が悲しみを背負いながらも前進する展開、B小町のドームライブなどが描かれている。最後はルビーが仕事に行くために、自宅を出ていくシーンで終わっている。
【推しの子】はアクアの死亡や主要人物が悲しんでいるなど、ハッピーエンドとは言い難い大人向けの結末だった。アクアやカミキは一貫した姿勢で、リアルな描写という側面を強調した結果という考察もできる。他にも多くの見どころが詰まっているので要チェック!
■166話詳細
推しの子完結最終回・最新166話ネタバレ感想&結末ラストシーン、最後の終わり方考察
16巻コミックス情報
漫画【推しの子】最終16巻(完結)
発売日:2024年12月18日
値段:特装版 1,980円/通常版 990円(税込)
収録話:153話~166話+描き下ろしエピソード24P
作者:赤坂アカ×横槍メンゴ
出版社:集英社
レーベル:ヤングジャンプコミックス
小説【推しの子】~二人のエチュード~
コミックス16巻と合わせて、小説第2弾「【推しの子】~二人のエチュード~」が同時発売。女優・有馬かな&黒川あかねの過去や未来エピソードを収録!
小説【推しの子】~二人のエチュード~
発売日:2024年12月18日
値段:968円(税込)
作者:赤坂アカ×横槍メンゴ 小説:田中創
出版社:集英社
レーベル:JUMP j BOOKS
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