2023年1月より放送開始となるTVアニメ『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』(ろうきん8)。ストーリーは、主人公・山野光波(ミツハ)が現代と異世界を行き来し、10億+10億の合計20億円<8万枚の金貨>を貯める異世界コメディーとなっています。
今回は、山野光波役で初主演を務める長江里加さんにインタビューを敢行し、役が決まった時の心境・演じる際に意識したこと・収録エピソードなどを語っていただきました。
長江里加さんインタビュー
――TVアニメ『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』山野光波役で、初主演おめでとうございます!初主演が決定した時はどんな心境でしたか?
やったー!!という気持ちが先行しているのですが、オーディション前に原作を読んだ段階で、難しい役ではあるとわかっていたので、果たして私はこの子をやりきれるのだろうかという不安もありました。でも主演は初めての挑戦でもあったので、ワクワクとか楽しみだなという気持ちはずっとあります。
――メインキャラを多数演じられているので、初主演というのは意外な印象もありました。
今までやってきたキャラクターは幼くて元気でハツラツで、楽しければいいみたいなキャラクターが多かったのですが、今回の山野光波というキャラクターは本当に奥が深いというか。人間に近くて等身大ではないですけど、かなり現実的です。オブラートに包まないといけない言葉をガツガツ言ったり。いま私たちが暮らしている生活にも当てはまることが多いと思いました。
ギャグ要素は多い作品なのですが、ただただ面白いだけではいかない、そういうのがありましたね。ミツハ以外のキャラクターになりきったりするシーンもたくさんあるので、同じ声だけどガラッとキャラクターを変えなければいけないところでは、声優として技量を試されるところだと思いながら、アフレコは挑んでおります。
ただただ真面目にやっては、普通の女の子になりすぎるので、シリアスなシーンでもミツハらしいあっけらかんとしていて、常に前向きで人生を楽しんでいる。シリアスだけどちょっと楽しくなっちゃうような演技をして下さいというディレクションをいただいていたので、そこらへんの塩梅が難しいです。
――キャスト発表時のコメントで、ミツハ役はやりたかったキャラだと明かされていました。どのような想いがあったのでしょうか?
ハッキリと物事を言うところとか、似ているところがあると思っていました。私もガツガツ言う方で、プライベートは特に思ったことを全部ハッキリと言うタイプです。そこが私の良いところだと思ってくれている友達がいま残っているんですけど(笑)。
あとは、ミツハのプロフィールで、18歳だけど童顔・低身長だから舐められて見られるところが悩みだと書いてあったのですが、私自身もどちらかと言うと童顔で、背も低いので。そういう人が思い切った発言をすると、おののかれてしまうんですよ。ちっちゃい子が吠えているみたいに思われがちで、びっくりされることが多いです。悩みって言うとちょっと重いのですが、そういうところもミツハと似ているなと思いました。
わりと肝も据わっている方で、声優になる前からずっと動じないというか。喜怒哀楽が無いわけではないのですが、何が起きてもすぐに切り替えて次の行動に移せるかなと思っています。緊張はするのですが、緊張している場合ではないと。切り替えたりするところはミツハと似ているところだと思ったので、やってみたいと思っていました。受かったので嬉しかったです。
――他のキャラクターや配役について
もちろんやりたいキャラクターはいっぱいあるのですが、オーディションでこの役やって下さいというのがミツハだけで、もう決められていました。一番やりたかったのはミツハだったので良かったです。
――ミツハは似ているところ、共感するところが多かったのですね。
そうですね。あとは単純に、すごく賢い子なので、賢い子になりたいという安易な思いもありました(笑)。頭の回転も早いですし、常にどうすべきかミツハの中では明確で、目標をすぐに決められる子だと思っています。そこが感心というか、憧れを抱いているので、そんなミツハを演じられて幸せです。
――どんなことを意識して演じましたか?
シリアスなシーンだけど、どこかあっけらかんとしていて、ユーモアが出るように演じました。普通の演技はしないで下さいというディレクションもありました。そこが記憶に残っています。ミツハだけでなく、他のキャラクターや世界観的にもそうしてほしい、楽しくなるようにするというのは共通のディレクションでした。
痛がるシーンでは、ただ痛いだけではなく、面白い痛がり方になるように気をつけながらやりました。見どころでもありますね。
――収録現場で印象に残っていることについて
基本ベースは楽しく。あとは、ミツハの早ゼリフです。原作でも吹き出しがたくさんあって、ミツハが頭の中で考えていることがいっぱい書かれているんです。そこをアニメでも再現していて、早ゼリフがたくさんありました。尺がすごく短くて、絶対収まらないようなセリフ量でしたが、早口に聞こえないように言って下さいというディレクションが印象に残っています。
無茶なことを要求されていると面食らったのですが、それが声優に求められていることだと思いながら、学びました。新しい挑戦でした。
――印象的なシーン、作品の見どころを教えて下さい。
銃の使い方とかを学びに行くシーンがあるのですが、よくミツハはそこに行ったな、怖くないのかなと思いました。18歳の子が自分の身を守るために銃の使い方を学びに行くなんて。そんな風に思えるミツハはさすがだなと、びっくりしました。
そしてキャラクターが多い中でも、ちゃんと役割があって目立つところがあり、みんな大事なキーパーソンになっています。ミツハに銃の使い方を教えるキャラクターを含めて、各キャラクターをどの声優さんが演じられるのか楽しみでした。
――コレット役 立花理香さんについて
立花理香さんが演じられるコレットちゃんは、最初に喋っていた異世界語がめちゃくちゃお上手でした。異世界語を話して下さいと言われると、外国語のカタコトのようになりがちなのですが、立花理香さんは本当に異世界語を話しているなと。ずっと異世界語だと視聴者の方がわからないので、異世界語ではなくなってしまうのですが、その一瞬の異世界語で感動しました。
コレットちゃんはずっと可愛いですね。ずっとミツハのことを大好きでいてくれて、私自身もウハウハになりました。立花理香さんとは名前が同じ「りか・りか」なので、それがまた嬉しかったです。
――サビーネ役&OP主題歌担当 前田佳織里さんについて
前田佳織里さんは前から仲良くさせていただいている声優さんで、まだ私も主題歌を聴いていないので、すごく楽しみです。データを下さいとか言わずに、お披露目の日まで楽しみにとっています。
主題歌情報はTwitterで知り、まさかの「かおりん?」と思って、びっくりしました。しかもそれでアーティストデビューということで、めでたいなと思いました。応援しています。結構仲が良いのですが、よく発表まで内緒にしていたなと。きちんと守られる堅実な方だと思いました。
――ミツハの兄・山野剛史役 福山潤さんについて
私が知っている福山潤さんは短髪だったので、めちゃくちゃ髪の毛が長くてびっくりしました。「福山潤です」と挨拶された時に、今はマスクもしているので、どなたかわからなくて。まさか福山潤さんだとは。その驚きが第1話のアフレコ現場で起きていました。現場を盛り上げて下さるのでありがたいです。
福山潤さんが演じられるお兄ちゃん(山野剛史)は死んでいるのにすごい存在感で、遺影の写真はどこまでも中二病を貫いていて、福山さんのハマり役だと思いました。福山さんが中二病なら任せて下さいと言っていました(笑)。
――ミツハは《世界間転移》の特殊能力で、現代と異世界を自由に行き来していますね。長江さんご自身が行ってみたい世界はありますか?
争いが無い世界に行きたいです。戦争とか大それたものではなく、小さな争いごとすらない平和な世界に行きたいです。
――平和が一番ですね。
皆が相手のことを思いやって、助け合っていけるようなあたたかい世界に行きたいです。なるべく異世界転生したくないですけどね。怖いです、単純に(笑)。何事も平和が良いです。
――ミツハの能力について
ミツハは言語能力を身につけて、異世界語がわかるようになっちゃうんです。あとは怪我が普通の人より早く治るとか。そういう能力も後々身につけるんですよ。便利すぎやしないか、めっちゃ都合よく生きれるなぁと思いました。
——行き来したい場所はありますか?
異世界ではなく、今の世界を行き来したいですね。外国とか一瞬で行けたらいいなと思っています。ほぼ行ったことが無く、日本しか知らないのですが、ヨーロッパは憧れがありますね。街並みとかを写真に収めたいです。全然スマホで撮るタイプなのですが、いっぱい撮りたいです。
――初主演が決まった今のタイミングで、今後の声優像を教えてください。
野望に聞こえちゃうかもですけど、『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』は主演ということもあるので、この作品から長江里加という声優をもっと知っていただけたら嬉しいなと思っています。これだけではなくて、どんな仕事においても丁寧に一つずつ心を込めて仕事をやっていきたいと思っています。
――演じてみたいキャラクターはありますか?
男の子を演じてみたいですね。意外に男の子を演じることが無くて。ゲームアプリとかでは少しあったのですが、ガッツリ男の子をやったことは無いと思うので、やってみたいです。小学生や中学生、声変わり前までだったらできるかなと思っています。ミステリアスな少年とかやってみたいですね。
――自分を活かせる男の子について
自分で言うのも恥ずかしいのですが、私の精神的年齢が小学5年生の男の子に近くて(笑)。やることや言動とか、小学5年生の男子だなって思うことも多いし、言われることも多くて。なので、そこらへんを活かせる男の子を演じてみたいです。
――そういう風に言われていたのですね。
結構わんぱく男子みたいな。外で遊ぶのが大好きで、いつも体のどこかに怪我をして帰ってきたり。あとは食べるのが大好きで、カレーライス・ハンバーグ・ラーメンとか、頭の中はそれでいっぱいみたいな。
言葉遣いも、たまに「~だぞ」とか言っちゃうんですよ。今の自分の年齢と精神年齢のギャップを感じながら生きています(笑)。
――男子とも仲良く遊ぶようなタイプでしたか?
ちっちゃい頃は常に男の子と遊んでいましたね。いつもやりあっていました(笑)。結構やんちゃでわんぱくかもしれないです。
今も周りの女友達から元気すぎると言われていて、もうちょっと大人しくなってほしいと言われています。仕事場とかこういった場では考えて行動するようにしていますが、心の中は小学5年生の男の子を宿しています(笑)。
――小5、戻りたいですね。
戻れるものなら戻りたいですね。何も怖くないし、ケガをしても良い。何を言っても許されるし、体も一番軽い。小学生が一番輝いていたと思います。ドッジボール・鬼ごっことか大好きでした。
――最後に、アニメ放送を楽しみにしている視聴者へ向けてメッセージをお願いします。
原作から知っている方、アニメから知るよという方、どちらにも楽しんでいただけるような作品にしようと、役者・スタッフ一同がんばっております。キャラクターもたくさん出てきますし、見応えしかないシーンばかりなので、ぜひ1話も見落とすことなく、最初から最後まで「ろうきん8」を楽しんでいただけたらなと思っております。
原作を知っている方は、原作には無いオリジナルのシーンも増えていたりするので、そこらへんも楽しみにしていただけると、そして楽しんで観ていただけると嬉しいです。1月の放送までもう少しだと思うのですが、私自身も楽しみにしておりますので、「ろうきん8」をよろしくお願いいたします。
――オリジナルのところも結構あるのですね。
ちょっと増えています。そんなガッツリではないです。元々の情報量が多い作品だと思うので、全部使いたい中でも、頑張ってオリジナルも詰め込んでおります。
未発表のキャストさんも多いですし、このキャラクターはこの方が演じていたんだっていう驚きも十分に楽しめると思います。何より長江里加ファンは絶対に観ろよって思っています(笑)。
——全員観ると思います!ありがとうございました!
貴重な話を語ってくれた長江里加さん。山野光波役で初主演を務めるTVアニメ『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』は2023年1月から放送開始となりますので、ぜひお見逃しなく!
アニメ概要
<放送情報>
ABCテレビ・テレビ朝日系列全国24局ネット「ANiMAZiNG!!!」にて1/7(土)26:00~放送開始
dアニメストア、DMM TVにて1/7(土)26:30~先行配信開始
<クレジット>
山野光波:長江里加
コレット:立花理香 サビーネ:前田佳織里 山野剛史:福山潤
監督:玉田博 シリーズ構成:稲荷明比古 キャラクターデザイン:福地友樹
オープニング主題歌:前田佳織里「光ったコインが示す方」(DMM music/Astro Voice)
アニメーション制作:FelixFilm
原作:FUNA(講談社Kラノベブックス刊) コミカライズ:モトエ恵介(講談社「水曜日のシリウス」連載)
放送:2023年1月よりABCテレビ・テレビ朝日系列全国24局ネット「ANiMAZiNG!!!」枠にて
公式Twitter:@roukin8_anime
公式ホームページ:https://roukin8-anime.com/
©FUNA・講談社/「ろうきん」製作委員会
※「小説家になろう」は(株)ヒナプロジェクトの登録商標です。
<作品概要>
『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』の、原作は日本最大級のWeb小説投稿サイト「小説家になろう」で累計1億2,000万PV超えした小説。
18歳でありながら中学生に見られてしまう童顔小柄な少女・ミツハが両親と兄を事故で失い天涯孤独になるところから物語が始まる。
ショックによる大学受験失敗、両親の保険金を狙う輩、進学か就職か、家の維持費や生活費など数々の出費・・・
これからの生活に悩んでいたミツハはある日、謎の存在から「こちらの世界」と「異世界」を“行き来”できる能力を与えられる!
そこから彼女が思いついた将来設計とは、二つの世界で10億+10億の合計20億円<8万枚の金貨>を貯めるというもの!そう、頼れる者のいない彼女の安泰な老後のために!
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