声優AI無断学習の抑止力に？梶裕貴「そよぎフラクタル」公式音声合成ソフト『梵そよぎ』発売

梶裕貴の音声AIプロジェクト「そよぎフラクタル」音声合成ソフトウェア『梵そよぎ』がCeVIO AI、VoiSonaでリリース！

声優ボイスがAIに無断学習される問題の抑止力になるか？『梵そよぎ』は公式音声AIの為、安心して二次創作が楽しめる！

1. そよぎフラクタルとは
2. 梵そよぎとは
3. 公式音声合成ソフトウェア発売
4. 声優ボイスAI無断学習の抑止力に？
5. AIとモラル
6. 製品情報

そよぎフラクタルとは

そよぎフラクタルとは、声優・梶裕貴さんの活動20周年を記念して生まれた音声AIプロジェクトであり、梶裕貴さんの声を元にした音声合成ソフト『梵そよぎ(そよぎそよぎ)』を軸に展開するキャラクタープロジェクト。

「プロアマ問わず、面白いものを作りたいと思った人が、しがらみなく、気の合う仲間と好きなものを作れる場所づくりをしたい」という想いから、梶裕貴さん自身が企画立案を手掛けている。

幾何学模様(＝フラクタル)の図形のように「同じ理想を持ったクリエイターが集まって作品を生み出していった結果、俯瞰で見てみると、これまでにない全く新しい形を織りなしているはず」という、創作ユニットとしての理想形を願って誕生した。

梵そよぎとは

梵そよぎ（そよぎそよぎ）とは、「声」と「言葉」を与えたことで誕生した、もう一つの世界の梶裕貴さん。様々なクリエイターとのコラボを通じて、人格を形成・成長していく存在。キャラクターデザインは米山舞さん。

公式音声合成ソフトウェア発売

「そよぎフラクタル」より音声AIプロジェクトの公式音声合成ソフトウェア『梵そよぎ』CeVIO AI（チェビオエーアイ）版とVoiSona（ボイソナ）版が2024年11月21日10時に正式リリース。

2024年4月11日から5月31日にかけてCAMPFIREにて実施されたクラウドファンディング『【梶裕貴声優20周年｜そよぎフラクタル】歌声合成ソフト『梵そよぎ』を開発したい』では、目標金額1,000万円に対し、34,197,702円（達成率341%）の支援を集めた。

CeVIO AI版で発売されるのは、梶裕貴さんの声で自由に歌わせることができる『CeVIO AI 梵そよぎソングボイス』と、自由に喋らせることができる『CeVIO AI 梵そよぎトークボイス』、それぞれのエディタを加えた『CeVIO AI 梵そよぎソングスターター』、『CeVIO AI 梵そよぎトークスターター』の4種類。また、姉妹ブランドのVoiSona版でも同等の音がでる『ソンボイスライブラリ』、『トークボイスライブラリ』の2種類も発売。　

音声合成ソフト『梵そよぎ』は、梶裕貴の声をベースにした高精度な音声合成を実現しており、自然で表現力豊かな音声生成が可能となっている。これにより、クリエイターによる音楽などでの新たな創作活動が広がるだけでなく、交通案内・教育・福祉・医療など多岐にわたる分野での活用が期待される。

声優ボイスAI無断学習の抑止力に？

AI技術の普及によって、声優界では声優ボイスのAI無断学習などが問題視されている。「#NOMORE無断生成AI」の活動もあり、梶裕貴さんも賛同。

そんな中でリリースされる梶裕貴さんの音声合成ソフト『梵そよぎ』は公式音声AIの為、安心して公式二次創作が楽しめる。こういった公式のAIボイスが登場することによって、AI無断学習・生成の抑止力になる可能性があり、今後の公式AIプロジェクトにも注目が集まる。

AIとモラル

AIの無断学習・生成は、著作権者の権利を侵害し、オリジナルコンテンツの価値を下げる懸念がある。

著作権者の許諾を得ていない無断生成コンテンツなどは本来あってはならないもの。人は自由権があるとはいえ、誰かに迷惑をかける行為をしてはならず、そういった趣旨の条文は各法律に規定されている。

生成AIについては新しいジャンルのため、生成AIを規制する法律はまだ整備されていない状況だが、今後は法整備が進んでいくと考えられる。

AI問題は著作権法などの法律がある意味を考え、モラルを持ってAIと向き合うべきだと思う。無断で生成された声優AIボイスは、その声優さんに多大な迷惑がかかり、法的な観点からも問題があると指摘できる。

まずはモラルに反する無断生成コンテンツを作らないこと、そして当該コンテンツを見つけても興味を持たないこと、公式のコンテンツを利用することなどが大切になってくるのではないだろうか。音声合成ソフト『梵そよぎ』のような公式音声AIが広まることで、AI無断学習によるコンテンツがゼロになることを願うばかりである。