Cygames(サイゲームス)&コナミ「ウマ娘」訴訟なぜ?どこが問題?
いつから訴訟提起されていたか、訴訟内容・提訴理由、ウマ娘ファンの反応、裁判がどうなるかなど、ウマ娘訴訟問題をわかりやすく解説。
ウマ娘訴訟コナミなぜ?
株式会社コナミデジタルエンタテインメントは、株式会社Cygames(サイゲームス)が開発・運営を行うゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」について、訴訟を提起した。
コナミはなぜ訴訟したのか。訴訟内容は特許権侵害に基づく損害賠償等請求(40億円+遅延損害金)、それらの生産・使用・電気通信回線を通じた提供等の差止請求等となっている。
わかりやすく解説すると、コナミが特許権を持つ部分がウマ娘で勝手に使用されているから、無断使用した賠償金を支払え!使用も禁止!と求めている意味になる。コナミが発明した独占的な権利(特許権)が無断でウマ娘に使われているので、コナミがCygamesに文句を言っている状態と解釈できる。
Cygamesはコナミの特許権を侵害していないと考えており、訴訟で正当性を主張していく。訴訟問題のことは、Cygames公式サイトやウマ娘のゲーム内お知らせでも発表されている。
特許内容どこが問題?
ウマ娘訴訟はどこが問題か。訴訟で問題になっている内容は、ウマ娘のゲームシステム・プログラムの一部で、特許内容や問題点の詳細は明かされていない。
ウマ娘のサポートデッキ・サポートカードあたりのゲームシステムが「実況パワフルプロ野球」(通称:パワプロアプリ/メーカー:KONAMI)のパクリで、他にもウマ娘とパワプロは類似点があると問題視している可能性も考えられる。
コナミは2015年10月に特許5814300でゲーム管理装置・プログラムの特許を取得。Cygamesは2023年3月に特開2023-32730で情報処理方法・情報処理システム・情報処理プログラムの特許を取得しているので、これが問題になって訴訟に発展した可能性はある。
ただし、具体的な特許権の侵害内容・問題点は公開されていないため、可能性の一つとして考えられる程度に思った方が良いのかもしれない。
訴訟いつから
ウマ娘訴訟はいつから提起されていたのか。訴訟提起日は2023年3月31日となっている。訴状到達日は2023年5月10日で、Cygamesが公式サイトやTwitterで訴訟について公表した日は2023年5月17日。
これから口頭弁論などの訴訟手続が本格化していく。裁判の判決が出るまでに時間がかかることも予想される。
なぜ今
コナミが特許権侵害でCygamesを訴訟提起した時期が今になったのはなぜか。ウマ娘はスマートフォン版が2021年2月24日、DMM GAMES版が2021年3月10日から配信され、サービス開始から約2年経過後に訴訟となっている。
考察①:協議
コナミとCygamesは特許権等の協議を重ねており、見解が合わずに訴訟問題に発展しているので、どうにも話し合いでは解決案・妥協点を見つけることができず、もう訴訟しかないとコナミが判断した時期が今になったと解釈できる。
協議無しで突然コナミが訴訟提起したのであれば、なぜ今?となるが、協議をこれまでに行っていたことを踏まえると、慎重に話し合いを重ねているうちに今になったと考えることもできる。すなわち、最初は平和的に協議で解決するつもりであり、訴訟で問題を大きくする予定は無かったという解釈もできる。
考察②:人気
ウマ娘の人気が爆発=コナミの特許権侵害・損害が大きくなったので、訴訟を急いだ可能性もありうるが、その場合はもう少し早くから協議を打ち切り、訴訟に踏み切っているはずである。
考察③特開2023-32730
Cygamesが取得した特開2023-32730の特許情報は2023年3月9日に公開されている。コナミが訴訟提起した日は2023年3月31日なので、Cygamesの特許情報を見たコナミが、3月に訴訟提起した可能性はある。この場合、ウマ娘のサポートカードシステムはパワプロのパクリだとして訴訟したことになるが、訴訟提起時点で真相はわからない。
反応
ウマ娘の訴訟問題を知ったファンは、コナミとCygamesのどちらかを応援する意見、どちらも好きな会社なので平和に解決することを望む意見なども寄せられている。また、ウマ娘のサービス終了を不安に思うファンも出ている。
ウマ娘訴訟どうなる
コナミとCygamesのウマ娘訴訟はどうなるのか。ウマ娘のゲームシステム・プログラムについて、コナミの特許権を侵害しているか否かなどが裁判で争われていき、口頭弁論を経て確定判決が出ることが予想される。
特許権侵害が認められてコナミが勝訴した場合、ウマ娘のゲームシステムが変わる可能性がある。そして、変更になった箇所がコナミの特許権に関する部分だとわかることになる。最悪の場合はウマ娘のサービス終了も考えられる。
Cygamesが勝訴した場合、ウマ娘のゲームシステムも変わらず、そのままの状態でサービス継続となることが見込まれる。あるいは、訴訟手続を経て和解し、一部のゲームシステムを変更するケースもありうる。ウマ娘訴訟の動き・最終結果に注目が集まる。
ウマ娘訴訟問題まとめ
ゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」について、コナミがCygamesを訴訟提起した事件は、特許権に関する内容で問題となっている。
訴訟が今になった理由は、これまで重ねてきた協議では解決不可能と判断したか、特開2023-32730を見たコナミが訴訟に踏み切った可能性が考えられる。ウマ娘ファンとしては裁判がどうなるか気になるが、ゲームを楽しみながら続報を待ちたい。
個人的には「ウマ娘は好きだが、KONAMIに負けてサービス終了してほしい」というのが本音
理由としてはここまで内容がもろ被りしてる後追いゲーム(特にアプリ版のパワプロと比べたらキャラと扱ってるスポーツが違うだけ)が大ヒットして大儲けするなんてことは、今後のあらゆる業界のことも考えればあってはならない事態だからだ
最初からその権利を有しているKONAMIにCygamesがお伺いと立てて、許可を貰った上でリリースするというのが筋であろう
バレなければいい、言い訳して誤魔化せばいい、それが許される社会であってはならない
万が一でもウマ娘側が勝つなんて事態があってしまったら、今後第2第3のCygamesが生まれて、少なくともゲーム業界はめちゃくちゃになってしまうだろう
そんな最悪の事態にだけはならないでもらいたい