『機動戦士ガンダム 水星の魔女』2期OP主題歌・yama「slash」歌詞考察、リリックビデオ&アニメオープニング映像感想。
yama「slash」CD&配信情報、ジャケット担当・JUN INAGAWAコメントも掲載。
水星の魔女2期OP考察
1つ・2つ
アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』Season2 OP映像は、YouTubeガンダムチャンネルにて公開。OP主題歌・yama「slash」フル音源では2分ぐらいにある「1つ」「2つ」の歌詞パートが、OP映像では最初に配置されている点が特徴的。
スレッタの逃げたら1つ、進めば2つ手に入るというセリフと連動した歌詞は、物語のキーになるフレーズだからこそ最初に持ってきていると考察できる。
スレッタ&ミオリネ
OP映像冒頭のスレッタ・マーキュリー&ミオリネ・レンブランは、くもり空で影になっていた部分が、晴れだしたことに合わせて徐々に影も無くなっている。このシーンは、重たいストーリーで影を落とした後に、明るい方向に進むことの伏線になっている印象。
ミオリネが水の中に落ちる描写は、無限に広がる海水に迷い込むイメージだとすれば、悩みもがくシーン・闇落ち展開などが予想される。ガラス張りの壁が割れている場面は、良い意味だと自分の殻を破って成長することが考えられる。悪い意味だとガラスのように脆い精神状態になり、ガラスが割れるシーンで何かに行き詰まる展開を表現している可能性もある。
スレッタが駆け寄り、ミオリネが微笑むシーンは、過去を断ち切って悲しいことを乗り越え、最後は2人で笑うことを意味しているのかもしれない。
エラン
エラン・ケレスは窓で自分が反射するシーンもあり、オリジナル・4号・5号との関係が表現されていると解釈できる。体半分で亀裂が入っている描写は、OP主題歌「slash」の意味(切り込み・斜線など)ともリンクしている。
「slash」との関係で、体にスラッシュ「/」が入っているシーンは、5号などがいるエラン特有の部分で、他キャラには無い特徴と言える。
シャディク&グエル
シャディク・ゼネリは何かを考えながら上を向くシーンがある。戦争シェアリングを壊したいと考え、何らかの行動を起こした後、どんな結果になっても納得する展開が描かれるとも考察できる。
グエル・ジェタークは微妙に悲しげな表情で地べたに座り、少し顔を上げている。グエルはホルダーで自信家だったが、ジェターク寮を追い出され、父親の件でも色々とあり、地球ではひどい仕打ちを受けた。そこから地球でアーシアンを助けて、主人公のようなヒーローぶりも見せて、前向きに動くことを示唆していると解釈できる。
ソフィ&ノレア
スペーシアン嫌いのソフィ・プロネ&ノレア・デュノクは線路沿いを歩いている。線路は決められたレールを走っている意味で、2人で話す描写はその中でも尊い日常を大切にしている印象を受ける。
エアリアル
OP映像には、スレッタが自分より大きなエアリアルを見上げた後、母親のプロスペラ・マーキュリー&エアリアルに取り込まれたエリクト・サマヤのシルエットが映し出されるシーンもある。スレッタから見て、エアリアルは大きな存在で、プロスぺラやエリクト側との違いを印象付けている気もする。
エアリアルが堂々と登場する描写は、他モビルスーツを凌駕するエアリアルの強さ、ラスボス感も伺える。やや怖い考察となるが、仮にスレッタがエアリアルと別れる展開があるとすれば、プロスぺラ側と対峙する可能性もゼロではないのかもしれない。
親子
エリクトは母親のエルノラ・サマヤに抱っこされて笑顔を浮かべている。幼少期のミオリネは母親と一緒にいる時に手がトマトに届かず、成長後に1人でトマトを持っている。この対比は、家族愛の違いを表現していると考察できる。
エリクトとは違い、スレッタがプロスペラと笑顔で接している描写は無いので、プロスペラが21年前の復讐のためにスレッタを利用した可能性も思わせる。
エルノラはエリクトと向き合っているが、プロスぺラは1人で横を向いている対比も印象的。プロスぺラはスレッタを道具として見ており、エリクトほどの愛情を注いでいない証拠とも受け取れる。
yama「slash」歌詞考察
正しい引き金
アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』2期OP主題歌・yama「slash」の歌詞付きリリックビデオは、yama公式YouTubeチャンネルにて公開。
正しい引き金を引いてと歌っているイントロ部分は、1期最終回でスレッタが「やめなさい」と言って、他人を死亡させる形でミオリネを助けたシーンなどが連想される。
プロスぺラは善悪がわからないスレッタに刷り込み・洗脳を行い、殺傷を正当化した印象もあった。しかし、スレッタは正当化された引き金が悪いことだと気づき始めていると思うので、そのあたりの葛藤も2期OP曲で表現していると感じた。
らしくない・言い訳
らしくない感情の歌詞は、ミオリネが強がって素直になれないことに加え、スレッタなどが外部要因の影響で自分らしくないと気づきながらも、本心とは違う行動を取ってきた意味合いもありそうだ。
悲しい言い訳の歌詞は、スレッタの場合だと、何か違うと思いながらも、お母さんが言ってたと自分に言い聞かせていたことを意味している印象も受ける。
ヒロイン
ヒロインを演じてるの歌詞は、スレッタがプロスぺラに求められることを実行してきたことを指していると解釈できる。それを憎んだという歌詞もあるので、利用されていることに気づいた後に自立することを表現している可能性もある。
エリクト視点だと、エルノラから望まれて、エアリアルの中の人になったことを意味している可能性も考えられる。あるいは、スレッタをヒロインと見て、母親と直接話せるスレッタを憎んでいることを指しているのかもしれない。
プロスぺラ視点だと、21年前の復讐に燃える自分をヒロインと見て、誰かの信頼を失った後に我に返る展開が控えているとも考察できる。
鏡
鏡に映るの歌詞は、各キャラが自分を見つめ直して客観視する意味も含まれている印象。鏡という表現が出てくることにより、お前と言っている序盤の歌詞は自分のことを指しているとも解釈できる。
最初からずっと流れ彷徨いと歌っているパートでは、エリクトがエアリアルに取り込まれたこと、スレッタがプロスぺラの言いなりで彷徨ってきたことを意味している可能性もある。
円状
喧噪 円状に 僕を取り囲んでの歌詞は、円状=ガンビットの広がりが、エアリアル(エリクト)を囲んでいる様子が連想される。リリックビデオで黒いものが動く描写も、ガンビットの動きを表現している印象を受ける。
また、生徒たちが大人たちの思惑に取り囲まれ、企業の代理戦争に巻き込まれている状況を指している可能性もある。
寂しい・お別れ
寂しいとか分かっていたの歌詞は、寂しい気持ちになることを前提で、エリクトが母親のためにエアリアルの中に入ったこと、頭脳と肉体が別々になったことを指している場合が考えられる。惨めになることに気づいていたが、母親が喜ぶから従った可能性もある。
お別れするの歌詞もあるので、別れが寂しいと分かりつつも、自分の目標・希望を実現する意味もあり得る。エリクトがエアリアルの制御を辞めること、スレッタが母親の言いなりを辞めることを意味している場合も考えられる。
曇天にお別れするのフレーズは、正面から解釈すると曇天にお別れ=晴れるイメージだが、本当にお別れの意味も考えられる。スレッタとエアリアルの別れ、スレッタとミオリネの別れなどの怖い方向で、OP曲の歌詞が効いてくるパターンもあり得る。
映像
yama「slash」リリックビデオで、人型のシルエットが浮かび上がり、真ん中の球体が大きい丸から小さい丸に移動しかけている描写がある。仮にエリクト&スレッタが遺伝子やクローンなどで姉妹関係と考察した場合、姉から妹に何かが移る可能性もある。例えば、スレッタがエリクトに代わってエアリアルのコアとなり、制御者が変わる展開も考えられる。
2つの丸ができるシーンと合わせて考察すると、エルノラが双子を妊娠→他方を流産→エリクトを出産後、新たに妊娠してスレッタを産んだ可能性もある。あるいは、進めば2つのセリフに掛けている場合も考えられる。
結末・新シナリオ
結末に新シナリオを書き足す歌詞では、スレッタが母親から言われたことをするのではなく、自分の意思で新しいことをする展開を意味しているのかもしれない。また、グエルが地球に飛ばされた後、奮起する可能性も思わせる。
new stage
昔から逸らしてたnew stageの歌詞は、やりたいことを中々できていない状況があり、転機が来てやりたいことをする展開を連想できる。
逃げることはしないの歌詞は、今まで逃げてきたが、もう逃げずに向き合う覚悟・決意の表れという印象。スレッタだとプロスぺラから自立する意味もありそうだ。エランとベルメリア、シャディクとサリウスの関係などにも該当し、自分の意思を実行する展開が考えられる。
yama「slash」はアニメ本編とリンクした歌詞、儚さの中に強さを感じる歌声、芸術性のあるリリックビデオなども魅力的なので、アニメの展開と合わせて是非注目したい。
※考察内容等の転載・盗用・翻案・編集・改変はご遠慮願いたい。違反した場合、法律により重い罪に問われる場合がある。解釈の一例であることもご留意いただきたい。
配信情報
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』2期OP主題歌・yama「slash」配信日は、アニメ初回放送日・2023年4月9日。各サブスクリプションサイトにて、yama「slash」フルサイズが先行配信されている。
CD情報
ジャケット・発売日
yama「slash」収録CD発売日は2023年5月10日。カップリング曲には今回で3作目となるyama作詞・作曲の楽曲も収録。
【完全生産限定盤】は今作の為に特別に収録されたStudio Live映像のほか、イラストレーター・JUN INAGAWA描き下ろしのyamaアクリルスタンドが付属。
【期間生産限定盤(アニメ)】は、Season1第6話のエンドカードも担当したイラストレーター・Houtei9による、主人公スレッタ・マーキュリーと主人公機ガンダム・エアリアル(改修型)の描き下ろしジャケットとなっており、アニメファンには嬉しい仕様となっている。
【通常盤】と合わせ3形態でのリリースとなり、先着のCD店舗特典も用意されている。
【完全生産限定盤】【通常盤】に使用されているyamaのイラストジャケットは、近年ストリートシーンで大きな注目を浴びているクリエイターのJUN INAGAWAが担当。「slash」でyamaが表現している心情を映した一枚となっている。
■完全生産限定盤(CD+BD+アクリルスタンド)
SRCL-12536-38 ¥4,400 (税込)
■期間生産限定盤(CD+BD)
SRCL- 12540-41 ¥2,200(税込)
■通常盤(CD only)
SRCL-12539 ¥1,320(税込)
JUN INAGAWAコメント
yamaさんの曲から見える青色、そして底から感じる力強さを表情に落とし込みました。
今回はyamaさんの物語に関われた事、非常に嬉しく思います!!!
JUN INAGAWA
■プロフィール
クリエイター 1999年生まれ。
幼い頃からアニメや漫画を好み、絵を描き始める。中学高校をアメリカのカルフォルニア州で過ごし、そこで出会ったスケートカルチャーに大きく影響を受け、2017年からLAを拠点にアーティスト活動を開始。アニメ、漫画と音楽、スケートやサンプリングなどさまざまなサブカルチャーの世界観など多様な文化を融合させた自由でライブ感のある画風が話題となり、A$AP Bari率いるVLONEやスケートブランドPARADIS3とのコラボレーションを果たす。日本帰国後には、自身初の画集「情報破壊」を出版。その間も多くのミュージシャンやアパレルブランドに絵を提供し、さまざまなシーンから注目を集める。2022年2月にはBillie Eilishの2ndアルバム「Happier Than Ever」のツアー衣装のデザインを手がけるなど活動の領域を広げている。2023年春アニメ「魔法少女マジカルデストロイヤーズ」では原案を担当。
2018年から開始したDJ活動も強いオリジナリティの一つとなっており、ケミカルブラザーズや80-90年代のレイヴカルチャーに強く影響を受け、ダンスミュージックとロックを中心とし、あらゆる時代の音楽やジャンルを混ぜたプレイスタイルは、さまざまな世代やジャンルの壁を越え音楽を一つにし、残新で強烈なグルーヴを生み出している。 渋谷で開催された自身主催の屋内レイヴイベントMad Magic Orchestra ではゲストで石野卓球やDaoko、新しい学校のリーダーズが出演したほか、自身でフライヤーデザインも手掛ける。
店舗特典
【対象店舗/特典内容】
■HMV全店(HMV&BOOKS Online含む/一部店舗除く):オリジナル缶バッジ(HMV ver.)
■TSUTAYA RECORDS(TSUTAYAオンライン含む/一部店舗除く):オリジナルポストカード(TSUTAYA ver.)
■楽天ブックス:オリジナルアクリルキーホルダー
■Amazon.co.jp:メガジャケ
■セブンネットショッピング:オリジナル缶バッジ(セブンネットショッピングver.)
■全国アニメイト(通販含む):オリジナル2L判ブロマイド
■ゲーマーズ全店(オンラインショップ含む):オリジナルL判ブロマイド
■Sony Music Shop:オリジナルスマホサイズステッカー
■yama応援店特典:オリジナルポストカード(応援店 ver.)
【注意事項】
※特典は数に限りがありますので、無くなり次第終了となります。あらかじめご了承ください。
※上記店舗以外での配布はございません。ご了承ください。
※Amazon.co.jp、楽天ブックス、その他一部オンラインショップでは”特典対象商品ページ”と ”特典非対象商品ページ”がございます。
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