薬屋のひとりごと3話解説・感想&アニメオリジナル・なろう小説漫画違い考察

薬屋のひとりごと3話解説・感想&アニメオリジナル・なろう小説漫画違い考察

『薬屋のひとりごと』3話解説・感想&アニメオリジナル・なろう小説漫画違い考察。

アニメ『薬屋のひとりごと』3話の芙蓉妃や夢遊病エピソードなどを振り返りながら、アニメオリジナルシーンと小説になろう・漫画2種類の違いも掲載。

薬屋のひとりごと3話解説・感想

幽霊の正体・夢遊病

アニメ『薬屋のひとりごと』3話「幽霊騒動」では、謎の女性が不気味に微笑む描写、東門の城壁に幽霊が出る噂話もあった。下賜が決まった芙蓉妃(ふようひ)の引きこもり・夢遊病エピソード、御目通りの時に芙蓉妃が得意の舞踏を失敗した話も描かれていた。

幽霊の正体は芙蓉妃で、夢遊病と思わせ、わざと舞踏も失敗して、後宮内の男性から興味を抱かれないようにしていたと解釈できる。芙蓉妃は下賜先となる幼馴染みの武官が好きなので、後宮では自分に魅力がないように演技をしていたと思う。

東門の城壁で踊っていたことは、東方の遠征から戻ってくる幼馴染みの無事を祈っていたと考えることができる。脱走が不可能の厳重警備なので、城壁で踊ることがギリギリのラインであり、踊りながら幼馴染みとの再会=下賜の日を待っていたと解釈することもできる。

芙蓉の花

3話では、芙蓉の花は朝に白い花を咲かせて、夕方に濃い桃色に変化する話もあった。これは芙蓉妃が昼間に引きこもり、夜に恋心を抱きながら踊る様子の比喩表現だと考察できる。

猫猫が夢遊病の話をして、壬氏が本当にそれで終わりか?としつこく質問していたシーンも描かれていたが、壬氏は猫猫が別の何かを察していることに気づいていたと解釈することができる。

玉葉妃も猫猫の様子が最近変だと気づいており、芙蓉妃が下賜する時に本当のことを聞き出している。猫猫は推測と前置きした上で、詐欺や身請け話を交えながら、芙蓉妃は武官が無事に帰還することを祈って東門で踊っていたのではないかと話していた。

直接的に真実を明かすのではなく、猫猫の憶測に留めることで、奥ゆかしさが出ていたと思う。芙蓉妃と武官は密かに想い合っている状況なので、その雰囲気に合う描写にしたと考えることもできる。

媚薬

芙蓉妃の関連エピソードとして、壬氏が媚薬を作らせる話を再確認しておくと、壬氏は芙蓉妃が好きな武官宛ての恋文に媚薬を添えて届けるようにしたと解釈できる。それを受け取った堅物武官は芙蓉妃の下賜を強く願い出ているので、媚薬が効いたと言える。

芙蓉妃の下賜は、武官が村人の処罰を止めた功績で決定したが、そういう扱いにしたのも壬氏の働きかけだと考えることができる。壬氏は芙蓉妃と武官が再会できるように裏で動き、猫猫も媚薬作りや毒の知識を壬氏に教えることで間接的に関わったと考察できる。

アニメオリジナル・なろう小説漫画違い

アニメ『薬屋のひとりごと』3話では、芙蓉妃が門を出ていくと、武官が待っているシーンがあった。門を出た後に芙蓉妃と武官が一緒にいる場面、芙蓉妃が涙を流す場面などはアニメオリジナルだった。

小説になろうの小説は門を出ていくところ、漫画の小学館/サンデーGXコミックス版は後宮内を幸せそうに歩いていく場面、漫画のスクウェア・エニックス/ビッグガンガンコミックス版は門を出て武官が待っているシーンも入っていた。小説や漫画で門を出るか、武官を描くか否かなどで違いもあるが、アニメではその先もオリジナルで描かれている。

芙蓉妃と武官が再会するシーンでは、3話挿入歌・大原ゆい子「想風」が流れている。芙蓉妃の恋心を表現した美しい歌詞や優しいメロディーがグッとくる曲で、感動必至のアニメオリジナルシーンになっていた。

武官が作法に従って腰を下げているオリジナル描写も素敵だった。長年会っていないのであれば、その場で抱きしめたいはず。しかし、情熱的な恋愛ではなく芙蓉妃が密かに想っていることが描かれていたので、武官も激しく求めるのではなく優しく迎え入れていたと解釈できる。

アニメ『薬屋のひとりごと』は原作小説&コミカライズの良さがアニメ映像で表現されており、オリジナルシーンも楽しめる神アニメなので、最新話の展開に引き続き注目していきたい。

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