『イエスタデイをうたって』第2弾主題歌・さユり「葵橋」歌詞意味考察&本人コメント

酸欠少女サユリ

アニメ『イエスタデイをうたって』第2弾主題歌・さユり「葵橋」歌詞の意味を考察。

第7話以降の主題歌「葵橋」に関する本人コメントも掲載。

目次

『イエスタデイをうたって』第2弾主題歌概要

酸欠少女サユリ

2020年春アニメ『イエスタデイをうたって』7話から採用された第2弾主題歌は、女性シンガーソングライター・酸欠少女さユりが書き下ろした楽曲「葵橋」。主題歌情報は2020年5月16日に発表され、アニメ第7話にて初披露となっています。

曲タイトル「葵橋」は、新宿駅の隣に大正時代まであった路面電車の駅名です。アニメ放送時はストーリーとリンクした曲タイトルでしたが、現在では2023年9月に死去されたサユリさんの存在にも該当するため、その意味でも熱いものが込み上げてきます。

さユりコメント

原作を読み、“愛とはなんぞや?“をキーワードに「葵橋」を作りました。
「葵橋」は、何気ない日常の曲で、普段はささやかすぎて通り過ぎてしまう日常の何気なさを、どのように丁寧に言葉で表現出来るだろうか、そんな思いで作っていきました。
タイトルの「葵橋」なんですが、大正時代に新宿近辺にあった駅の名前なんです。
目の前にある景色と、目には見えない過去や記憶その両方が混ざり合って出来ている日常の手触りを楽しんでもらえたら嬉しいです。

さユり「葵橋」歌詞意味考察

アニメ『イエスタデイをうたって』第2弾主題歌・さユり「葵橋」歌詞では、「新宿駅の西陽差すホーム」「一瞬なにか思い出したような気がしたが通過列車が遮った」のフレーズがあります。曲名との関係では新宿駅の隣にあった葵橋駅、抽象的には過去の記憶が微かに脳裏をよぎったところで、通過列車によって現実に引き戻されて我に返るイメージが湧いてきます。

「言えなかった話しがある」の歌詞は、明確に伝えたい内容がある中で、外に出せなかった様子が想像できます。ぼんやりとした記憶が外部要因で強制遮断されたのが前述の歌詞、はっきりとした想いを内部要因で自己遮断したのがこの歌詞と考察できます。どちらも何かを形成できなかったことが共通していて、すぐそこまで来ているのに直前で消える雰囲気を感じます。

作中でリクオは将来や恋愛で行動できず、ハルはリクオに対する片想いで気持ちを中々伝えることができないストーリーが描かれているため、もどかしい状況が表現されていると解釈できます。

「僕らは季節を耕し続ける」の歌詞は、悩んでいるうちに時が経過しているとはいえ、確かなものが心で育っていて、実現に必要な耕し=苦悩・葛藤といった視点もできそうです。

「ここに居たことをただ残すように」の歌詞は、マイナス方面で考えると何かを実現できない空虚感、居たことだけが残ってしまった状況が伝わってきます。プラス方面で考えると確かな爪痕を残す意味でも解釈できます。アニメ放送時はキャラが過ごした時間が想像されましたが、今聴くとサユリさんが遺した爪痕という視点でも当てはまるので、グッとくるものがあります…。

「宝石みたいな花」「透明になった花」の歌詞は、サユリさんのコメントにある「目の前にある景色」「目には見えない過去や記憶」にそれぞれ連動している印象です。現在と過去のことが入り混じる日常も想像できます。他にも『イエスタデイをうたって』の展開やサユリさんが亡くなった状況にもリンクする歌詞が含まれているので、これからも何度も聴き返していきたいところです!

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©冬目景/集英社・イエスタデイをうたって制作委員会

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