『夢見る男子は現実主義者』聖地巡礼ビジネス・アニメ独占配信・実写ED考察

『夢見る男子は現実主義者』聖地巡礼ビジネス・アニメ独占配信・実写ED考察

『夢見る男子は現実主義者』聖地巡礼ビジネス・アニメ独占配信・実写ED考察。

静岡県浜松市が舞台のアニメ『夢見る男子は現実主義者』聖地巡礼ビジネスの懸念、独占配信の影響、実写EDの印象などを考察していく。

『夢見る男子は現実主義者』概要

『夢見る男子は現実主義者』は小説が原作の青春ラブコメ。アニメは2023年7月から放送開始。舞台は静岡県浜松市で、モデル校は浜松市立高校・西遠女子学園になっている。アニメ本編やED映像には、アクト通りなどが登場する。

浜松市は聖地巡礼ビジネスに積極的で、2022年12月末開催「コミックマーケット101」に初出展し、地方創生につなげる意向も示している。浜松市の遠州鉄道もコラボ切符を販売し、聖地巡礼を促進する動きを見せている。

一方で、『夢見る男子は現実主義者』はアニメで町おこし成功/失敗例・聖地巡礼マーケティングの観点で、いくつかの懸念が挙げられるので、以下より考察していく。

聖地巡礼ビジネス考察

舞台設定は新要素

『夢見る男子は現実主義者』は原作小説に浜松市の舞台設定は無く、アニメから追加されている。アニメ本編では浜松市のアクト通りなどが出てくるが、浜松市の話をする・方言を喋るといった展開は見受けられない。

浜松市に行ったことがあるファンであれば、聖地・舞台情報を知らなくても、見覚えがある場所が出てきた時点で気づくことができる。そうでない場合は、アニメ本編以外から聖地情報を知るなどしない限り、浜松市の要素に気づくことができず、聖地を知らないまま終わる懸念が考えられる。

実写ED映像

アニメ『夢見る男子は現実主義者』ED映像は実写背景にキャラクターを重ねている。浜松市が聖地だと知っているファンは、浜松市PRの観点から実写背景を取り入れたのか?と思える。知らない場合は、実写背景に困惑する可能性があり、実写ED映像は少し強行突破している印象を与えている。

ただし、実写とアニメーションのキャラが混在・融合した作品はいくつか存在する。直近で記憶に新しいのは、2023年6月23日に公開のOVA映画『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 NEXT SKY』がある。ED映像で、聖地・お台場にある3次元の実写映像が流れた後、2次元キャラが描かれたチェキを重ねる演出になっていた。

実写背景とアニメキャラを融合させることで、キャラが実在の場所にいるような嬉しさもあるので、聖地巡礼ファンの心をくすぐる演出と言える。『虹ヶ咲』の場合はアニメ1期が2020年10月放送・2期が2022年4月放送で、聖地の認知も広まっており、純粋にファンを喜ばせる意向も感じられた。

『夢見る男子は現実主義者』の場合、アニメから舞台設定が追加されたばかりで認知度が低く、初アニメとして2023年7月から放送開始している。実写EDは浜松市PR動画のような映像で、聖地巡礼ビジネスの匂いが正面から出ている。ただし、キャラが実在の場所にいる嬉しさはあり、2次元×3次元の融合率も高いので、純粋に場所を知った上で聖地巡礼に出掛ける方が楽しめると思う。

独占配信

アニメ『夢見る男子は現実主義者』はABEMAの見放題独占配信となっている。独占配信は本来話題になるポテンシャルを持つ面白いアニメでも、注目を浴びないまま終わるケースがある。実際に『夢見る男子は現実主義者』も同様の傾向が出ている。

聖地巡礼アニメで地方創生につなげたいのであれば、各動画配信サイトで配信してアニメファンが作品に触れる可能性を広げる選択肢もあった。しかし、ABEMA独占配信になり、地上波テレビは一部の放送局であり、ABEMA会員以外は本編を遮るように動画広告が複数出てくる懸念もある。

独占配信は製作側が高い配信料を受け取れるメリットもあるが、あまり話題にならず、結果的に聖地盛り上げが薄れるデメリットもある。ただし、ロケ番組「浜松!現実!!ふたり旅!!!」をYouTubeで無料公開するなど、別の方法で聖地盛り上げの後押しをしている。

そして、ABEMAは最新話の配信後1週間は無料で見れるので、完全有料サービスで独占配信されるよりは、一般のアニメ視聴者が作品に触れる機会がある。完全独占配信というわけではなく、Amazon Prime Video(アマプラ)・dアニメストアなどでは有料レンタルもできる。リアタイで地上波放送を見ているファンには独占配信の事情は影響しないと考えることもできる。

学校・通学路

アニメ『夢見る男子は現実主義者』モデル校・浜松市立高校/西遠女子学園の2校から、通学路のモデル地・アクト通りは、それぞれ徒歩25分程度かかる。

離れた場所を学校⇔通学路という形で繋げているので、聖地巡礼アニメにするためのモデル地という印象が強く出ている。アニメから浜松市が舞台になった後付け感は、聖地巡礼ビジネスの失敗要因になる可能性を内包しており、アニメファンにどの程度受け入れられるのか懸念がある。

ただし、アニメに浜松市のモデル地が出てきたと知るだけで聖地巡礼の動機になりうる。アニメキャラと同じ場所にいるだけで幸せな気持ちになれるので、細かいことは気にせずに聖地巡礼を楽しむ方が良いと考えることもできる。

まとめ

『夢見る男子は現実主義者』はアニメで町おこし成功/失敗例・聖地巡礼マーケティングの観点で、話題になりにくい独占配信、浜松市PR映像のような実写背景EDなど、いくつかの問題点が挙げられる。

しかし、アニメ自体は非常に面白い内容で、ABEMAは最新話を無料で見れる期間があり、実写EDはキャラが実在する場所にいるような嬉しさもある。聖地巡礼スポットも多数出てくるので、ぜひ周りに布教して聖地巡礼も楽しんでいきたい。

■関連記事
『夢見る男子は現実主義者』聖地舞台ロケ地・静岡モデル学校 浜松市立高校/西遠女子学園

『夢見る男子は現実主義者』ED場所・聖地一覧!静岡県浜松市の観光名所が多数登場

アニメ・漫画カテゴリの最新記事